113D068|第113回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯内療法学

48歳の女性。上顎左側第二小臼歯の破折による冷水痛を主訴として来院した。 10年前に齲蝕治療のためメタルインレー修復を受けたという。検査の結果、抜髄処置後、鋳造支台築造を行うこととした。根管充塡後に仮封した口腔内写真(別冊No. 21A)と回転切削器具の写真(別冊No. 21B)を別に示す。 仮封材除去に続いて行う処置に使用するのはどれか。1つ選べ。

113D068の問題画像
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正解: b

正答

b

この問題のポイント

鋳造支台築造に進むため、仮封材除去後は根管充塡材の一部を除去してポスト孔を形成します。写真のイは長い平行な刃部をもつピーソーリーマーで、ポスト孔形成に用います。

解説

失活歯へ鋳造支台築造を行う際は、根管充塡後に根管の歯冠側からガッタパーチャを必要量だけ除去し、歯根の長軸に沿ってポスト孔を形成します。ピーソーリーマーは長い円柱状の刃部をもち、根管内の充塡材除去とポスト孔の整形に用いる回転切削器具です。根尖部には封鎖性を保つため通常4 mm程度以上の根管充塡材を残し、歯根の湾曲・厚さを確認して穿孔や過剰切削を防ぎます。

器具は外形だけでなく使用目的で区別します。ゲーツグリデンドリルは主に根管口部・根管歯冠側の拡大に用い、研磨ポイントや砥石は修復物・歯質表面の形態修正に用います。ポスト孔は闇雲に太くするのではなく、残存歯質を確保しつつ支台築造に必要な長さと方向を作ることが重要です。

画像の確認

実画像では、Aで上顎左側第二小臼歯の根管治療後の仮封が確認でき、次の工程が根管内のポスト孔形成であると分かります。Bのイは細長い軸の先に平行な切削刃を備えたピーソーリーマーであり、他の球状・砥石状・太い研磨用ポイントとは形態が異なります。

選択肢の確認

a.ア
誤り。
根管歯冠側の拡大などに用いる形態の器具で、鋳造ポスト孔を所定の長さに整える本工程の第一選択ではありません。

b.イ
正しい。
ピーソーリーマーで、根管充塡材を歯冠側から除去してポスト孔を形成します。

c.ウ
誤り。
球状・砥石状の研削用ポイントであり、根管内を長軸方向に形成する器具ではありません。

d.エ
誤り。
歯冠部の窩洞・支台歯形成などに用いるバーで、深いポスト孔形成には適しません。

e.オ
誤り。
太い研磨用ポイントで、狭い根管内の充塡材除去には使用できません。

覚えるポイント

  • 鋳造支台築造では、仮封除去後に根管充塡材を一部除去してポスト孔を作ります。
  • ピーソーリーマーは長い円柱状の刃部が目印です。
  • 根尖側の根管充塡材を残し、根尖封鎖と残存歯質を守ります。

掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。

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