114A028|第114回 歯科医師国家試験 過去問
口腔内写真(別冊No. 8)を別に示す。 矢印で示す病変の表層に認められるのはどれか。1つ選べ。

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正解: d
正答
d
この問題のポイント
口腔粘膜の潰瘍表面を覆う黄白色の偽膜は、析出したフィブリンを主体とします。
解説
粘膜上皮が欠損して潰瘍になると、露出した結合組織表面へ滲出液が出て、凝固系の働きによりフィブリンが析出します。フィブリンには壊死組織や炎症細胞が混在し、臨床的には黄白色の偽膜として見えます。これは角化による白斑とは異なり、周囲には発赤や疼痛を伴うことがあります。
ケラチンは上皮が残る角化性病変の表層、アミロイドは特定の蛋白が組織内へ沈着する病変でみられます。病変が隆起か潰瘍か、白色物が上皮由来か滲出物由来かを見分けます。
画像の確認
実画像では、舌の側縁から下面寄りに、周囲が発赤し、中央表面を黄白色の膜で覆われた浅い潰瘍性病変があります。矢印先端はこの潰瘍表層の偽膜を示しており、フィブリン性滲出物に合致します。
選択肢の確認
a.ケラチン
誤り。
ケラチンは上皮の角化層を構成しますが、本病変は上皮欠損を伴う潰瘍です。
b.コロイド
誤り。
均質な蛋白様物質を表す病理学的表現で、潰瘍表面の偽膜の主体ではありません。
c.アミロイド
誤り。
細胞外へ沈着する異常蛋白であり、急性の潰瘍表層を覆う物質ではありません。
d.フィブリン
正しい。
炎症性滲出液から析出し、潰瘍面に黄白色の偽膜を形成します。
e.コレステリン
誤り。
陳旧性病変などで結晶裂隙としてみられることがありますが、潰瘍偽膜の主体ではありません。
覚えるポイント
- 潰瘍表面の黄白色偽膜はフィブリンです。
- 角化性白斑と上皮欠損部の偽膜を区別します。
- 発赤した辺縁と中央の上皮欠損を確認します。
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