114C055|第114回 歯科医師国家試験 過去問
43歳の女性。下顎左側小臼歯部の違和感を主訴として来院した。2年前から内科で糖尿病の治療を受けているという。歯周基本治療終了後の再評価時のHbA1cは7.5%であった。再評価時の口腔内写真(別冊No. 21A)とエックス線画像(別冊No. 21B)を別に示す。再評価時の歯周組織検査結果の一部を表に示す。 次に行うのはどれか。2つ選べ。

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正解: b・d
正答
b、d
この問題のポイント
歯周基本治療後に深い歯周ポケット、プロービング時出血、局所的な炎症が残る場合は、残存する歯肉縁下バイオフィルムを再び機械的に除去します。糖尿病のコントロールにも配慮し、必要に応じて抗菌薬を歯周ポケットへ局所投与します。
解説
歯周治療の再評価では、プラークコントロール、ポケット深さ、出血、動揺、咬合、全身状態を確認します。本例はHbA1c 7.5%で糖尿病管理にも留意が必要であり、まず残存ポケットへスケーリング・ルートプレーニングを再実施します。局所抗菌薬は深いポケット内の細菌負荷を減らす補助療法となります。炎症が残る段階で直ちに再生療法や骨移植へ進まず、原因除去後に再評価します。
画像の確認
実画像では、下顎左側小臼歯部に歯肉の炎症所見が残り、エックス線画像で同部の歯槽骨吸収が確認できます。再評価表では6〜7 mmの深いポケットとプロービング時出血が残存する部位があり、局所感染への非外科的再介入が必要です。
選択肢の確認
a.骨移植術
誤り。活動性炎症と深いポケットが残る段階では、まず感染源の非外科的除去を行います。
b.抗菌薬の局所投与
正しい。残存する深い歯周ポケットに対する補助的な局所抗菌療法です。
c.オクルーザルスプリントの装着
誤り。咬合性外傷やブラキシズムを示す所見がなく、残存感染への対応になりません。
d.スケーリング・ルートプレーニング
正しい。残存する歯肉縁下歯石とバイオフィルムを機械的に除去します。
e.エナメルマトリックスタンパク質の応用
誤り。歯周組織再生療法は、感染と炎症を十分に制御した後に骨欠損形態などから適応を判断します。
覚えるポイント
- 再評価で出血を伴う深いポケットが残れば、原因除去を再徹底します。
- 糖尿病患者では全身管理と歯周炎の相互関係を意識し、外科処置の時期を判断します。
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