114C062|第114回 歯科医師国家試験 過去問
39歳の女性。下顎右側第二大臼歯の咬合痛を主訴として来院した。診察と検査の結果、根管から根管拡大器具の一部の摘出を試みることとした。初診時のエックス線画像(別冊No. 25A)と摘出物の写真(別冊No. 25B)を別に示す。 この器具を用いた操作で、異物残留の原因として考えられるのはどれか。1つ選べ。

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正解: a
正答
a
この問題のポイント
摘出物は刃部がねじられた根管拡大器具の破折片です。この器具を根管内へ押し込みながら過度に回転させると、先端が拘束されたまま柄側へトルクが加わり、ねじり破折を起こします。
解説
リーマーは根管へ挿入し、少量回転させて引き抜くリーミングに用います。湾曲・狭窄根管で器具先端が食い込んだ状態のまま大きく回転すると、弾性限界を超えて破折し、根管内異物となります。使用前後に刃部の伸び、ねじれ、光沢の変化を確認し、無理な押し込みを避け、潤滑・洗浄と細い器具からの段階的拡大を行うことが予防になります。
画像の確認
実画像では、Aの下顎右側第二大臼歯根管内に短いエックス線不透過性の線状物が残存しています。Bの摘出物は全長数mmの金属片で、ねじられた螺旋状刃部が確認でき、回転切削に用いるリーマーの破折片に合致します。
選択肢の確認
a.リーミング
正しい。リーマーを回転させて根管壁を切削する操作で、拘束下の過度な回転はねじり破折の原因になります。
b.ファイリング
誤り。主に上下方向の引き切りで根管壁を切削する操作で、提示器具の代表的な使用法ではありません。
c.ステップバック
誤り。根尖側から歯冠側へ器具サイズと作業長を変えて形成する手順の名称です。
d.プレカーブ付与
誤り。ステンレス器具を根管湾曲に合わせて予備屈曲する操作で、適切に行えば根管追従性を高めます。
e.アピカルシート付与
誤り。根管充塡材を根尖部で止める形態を形成する目的で、器具破折を起こす運動様式ではありません。
覚えるポイント
- リーマーの基本運動は、少量回転して引き抜くリーミングです。
- 先端が拘束されたまま回転を続けると、ねじり破折を起こします。
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