114D035|第114回 歯科医師国家試験 過去問
50歳の男性。上顎左側第一大臼歯の修復物脱離を主訴として来院した。15年前に修復治療を受けたという。診断をした結果、修復物を新製し、接着性レジンセメントで装着することとした。完成した修復物の写真(別冊No. 7)を別に示す。 この後、修復物装着前に行うのはどれか。3つ選べ。

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正解: a・c・e
正答
a、c、e
この問題のポイント
写真は貴金属系の鋳造修復物です。接着前に試適して咬合・辺縁を調整し、接着面には硫黄系機能性モノマーによる金属処理を行います。
解説
間接修復物は装着前に口腔内へ試適し、隣接面接触、辺縁適合、内面適合、咬合を確認します。高い部分を示す咬合接触は調整し、鋳造修復物の辺縁は形成限界へ緊密に適合するよう、必要に応じてすり合わせやバーニッシュを行います。接着後に大幅な調整をするとセメント層や修復物へ負担をかけるため、試適時の確認が重要です。
金合金や金銀パラジウム合金などの貴金属表面には、チオール・チオンなど硫黄原子を含む機能性モノマーが有効です。シランカップリング処理はシリカを含む陶材やガラス系材料に用います。レジンコーティングは窩洞形成後の象牙質側に行う処置で、完成した金属修復物へ装着直前に施す処理ではありません。
画像の確認
実画像では、模型上の上顎左側第一大臼歯に、咬合面から一部咬頭を被覆する光沢の強い金属製鋳造修復物が試適されています。辺縁線と咬合面形態を模型上でも確認できる状態であり、口腔内試適後の咬合調整・辺縁適合確認と金属内面処理が必要です。
選択肢の確認
a.咬合調整
正しい。
接着前の試適時に早期接触や偏心運動時の干渉を確認し、適切に調整します。
b.シラン処理
誤り。
シランは主にシリカを含む陶材やガラス系セラミックスとレジンの接着に用います。
c.辺縁のすり合わせ
正しい。
鋳造修復物の辺縁を形成限界へ緊密に適合させ、辺縁封鎖を高めます。
d.レジンコーティング
誤り。
窩洞形成直後の象牙質を接着性レジンで保護する処置で、完成した金属修復物への表面処理ではありません。
e.硫黄系機能性モノマー処理
正しい。
貴金属表面と接着性レジンセメントの化学的接着を高めます。
覚えるポイント
- 間接修復物は接着前に適合・接触・咬合を確認します。
- 貴金属には硫黄系機能性モノマーが有効です。
- シラン処理は主にシリカ系材料へ用います。
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