114D085|第114回 歯科医師国家試験 過去問
75歳の男性。下顎左側歯肉の腫脹を主訴として来院した。診察と検査の結果、下顎歯肉扁平上皮癌(T4aN2bM0)と診断して外科手術を行ったところ、術後6日目に意識の混濁がみられた。術後3日から6日までの検温表と術後6日目の血液検査結果を示す。 (術後3〜6日の検温表は問題画像参照) 赤血球数:275万/μL 白血球数:15,100/μL 白血球分画:好中球80%、好酸球2%、好塩基球2%、単球6%、リンパ球10% Hb:10.1 g/dL Ht:30.4% 血小板数:7.5万/μL CRP:22.7 mg/dL PT:19.7秒(基準10〜12秒) APTT:84.2秒(基準30〜45秒) 血清FDP:25 μg/mL(基準15 μg/mL未満) Dダイマー:3.0 μg/mL(基準1.0 μg/mL以下) プロカルシトニン:10.0 ng/mL(基準0.05 ng/mL未満) 考えられるのはどれか。1つ選べ。

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正解: c
正答
c
この問題のポイント
感染徴候に血小板減少、凝固時間延長、FDP・Dダイマー上昇を伴う場合はDICを考えます。
解説
術後に高熱、頻脈、白血球・好中球増加、CRP・プロカルシトニン著明高値があり、重症細菌感染症から敗血症へ進んだ状態を疑います。同時に血小板数7.5万/μL、PT・APTT延長、FDPとDダイマー上昇を認め、全身性の凝固活性化により微小血栓を形成しながら血小板・凝固因子を消費する播種性血管内凝固症候群〈DIC〉に一致します。意識混濁は循環・臓器障害の徴候になり得ます。
DICでは原因感染症の治療と全身管理を急ぎ、出血・臓器障害・凝固所見を継続評価します。
画像の確認
実画像の検温表では、術後3日から6日にかけて体温と脈拍が上昇し、術後6日には約39℃の発熱と頻脈を示しています。これを問題文に示された血小板減少、PT・APTT延長、FDP・Dダイマー上昇、強い炎症・感染所見と合わせて判断します。
選択肢の確認
a.顆粒球減少症
誤り。
白血球15,100/μL、好中球80%であり、顆粒球は減少していません。
b.移植片対宿主病
誤り。
造血幹細胞移植などの背景がなく、凝固異常の説明になりません。
c.播種性血管内凝固症候群
正しい。
血小板・凝固因子消費と線溶亢進を示す検査所見が一致します。
d.アナフィラキシーショック
誤り。
即時の皮膚症状、気道症状、低血圧ではなく、数日かけた感染・凝固異常です。
e.特発性血小板減少性紫斑病
誤り。
血小板減少だけでなくPT・APTT延長、FDP上昇を伴うためDICを考えます。
覚えるポイント
- DICは血小板低下・PT/APTT延長・FDP/Dダイマー上昇です。
- 本例では高熱、好中球増加、プロカルシトニン高値が感染源を示します。
- 原因治療と凝固・臓器障害への全身管理を急ぎます。
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