115A045|第115回 歯科医師国家試験 過去問
12 歳の女児。口腔内の精査を希望して来院した。学校健康診断で生え代わりの 異常の可能性を指摘されたという。自覚症状はない。初診時の口腔内写真 (別冊No. 13A とエックス線画像 (別冊No. 13B を別に示す。 正しい所見はどれか。 2つ選べ。 a Cの晩期残存 1b の歯胚位置異常 c の先天欠如 1d の先天欠如 e の先天欠如

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正解: b・c
正答
b、c
この問題のポイント
12歳の混合歯列から永久歯列への移行期に、乳歯の晩期残存、永久歯胚の位置異常、先天欠如を口腔内写真とエックス線画像で判定する問題です。
解説
12歳では、多くの乳歯が永久歯へ交換される時期です。生え代わりの異常を評価するときは、次の順に確認します。
- 口腔内に残存している乳歯があるか
- その直下または近傍に後継永久歯胚が存在するか
- 永久歯胚の長軸と萌出方向が正常か
- 歯胚が見えない場合、年齢と歯の形成段階から先天欠如と判断できるか
歯胚位置異常では、歯胚が正常な萌出経路から外れ、隣在歯の歯根や他の歯胚に近接しているかを確認します。先天欠如は、エックス線画像で該当歯の歯胚が認められず、単なる形成遅延や既往の抜歯では説明できない場合に判断します。
画像の確認
実画像では、混合歯列期の口腔内とパノラマエックス線写真が示され、選択肢bに該当する上顎犬歯歯胚は高位かつ斜めの位置にある。また選択肢cに該当する部位では、周囲の後継永久歯胚と比較して対応する歯胚を確認できない。これらの画像所見がb、cの選択を支える。
選択肢の確認
a.選択肢a(問題画像参照)
誤り。
aに対応する画像所見は、設問でいう晩期残存の判定条件を満たしません。晩期残存は、交換時期を過ぎても乳歯が残ることに加え、後継永久歯の有無と萌出状況を合わせて判断します。
b.選択肢b(問題画像参照)
正しい。
bに対応する歯胚は、画像上で正常な萌出位置・方向から外れた位置にある所見として判定します。歯胚の長軸、隣在歯との位置関係、萌出経路を確認します。
c.選択肢c(問題画像参照)
正しい。
cに対応する歯は、エックス線画像で歯胚を認めないことから先天欠如と判定します。歯胚の形成時期を考慮し、形成遅延との区別が必要です。
d.選択肢d(問題画像参照)
誤り。
dに対応する部位は、先天欠如として判定する画像所見には該当しません。画像上で歯胚の存在や形成段階を確認します。
e.選択肢e(問題画像参照)
誤り。
eに対応する部位も、先天欠如として判定する所見には該当しません。単に未萌出であることと、歯胚そのものが存在しないことを区別します。
覚えるポイント
- 12歳では、乳歯の残存だけでなく後継永久歯胚の有無と位置を必ず確認します。
- **未萌出は先天欠如と同義ではありません。**エックス線画像で歯胚の有無を判定します。
- 歯胚位置異常では、長軸、萌出方向、隣在歯との関係を確認します。