116A077|第116回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床小児歯科学
5 歳の女児。舌の疼痛を主訴として来院した。数日前から発熱、食欲不振、感冒 様症状があるという。初診時の口腔内写真(別冊No. 28A)と手足の写真(別冊 No. 28B)を別に示す。 原因として考えられるのはどれか。2 つ選べ。

2つ選択
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正解: b・d
正答
b、d
この問題のポイント
発熱・感冒様症状に続き、口腔内と手足に発疹を生じる小児感染症から原因ウイルス群を選びます。
解説
症例は手足口病の典型的な臨床像です。手足口病はエンテロウイルス属によって起こり、代表的な原因としてコクサッキーウイルスA群やエンテロウイルスA71などがあります。
口腔内には小水疱・潰瘍が生じ、手掌・足底などに発疹がみられます。多くは自然軽快しますが、脱水や神経合併症に注意します。
感染対策上のポイント
接触・飛沫・糞口経路を考え、手指衛生と共用物品の管理を行います。
画像の確認
実画像では、舌・口腔粘膜に複数の小発赤・浅い潰瘍があり、両手掌と足底に散在する赤色小丘疹がみられる。口腔と手足に同時に現れる分布は手足口病に合い、原因群のエンテロウイルスと代表的コクサッキーウイルスを選ぶ正答b、dを支える。
選択肢の確認
a.麻疹ウイルス
誤り。
麻疹ウイルスでは発熱、咳、結膜炎、Koplik斑、全身発疹が特徴で、手足口病の原因ではありません。
b.エンテロウイルス
正しい。
手足口病はエンテロウイルス属による感染症です。
c.ムンプスウイルス
誤り。
ムンプスウイルスは流行性耳下腺炎の原因で、耳下腺腫脹を主徴とします。
d.コクサッキーウイルス
正しい。
コクサッキーウイルスA群は手足口病の代表的原因ウイルスです。
e.単純ヘルペスウイルス
誤り。
単純ヘルペスウイルスはヘルペス性歯肉口内炎などを起こしますが、手掌・足底の典型的発疹を伴う手足口病の原因ではありません。
覚えるポイント
- 手足口病はエンテロウイルス属によります。
- 代表はコクサッキーウイルスA群です。
- 口腔内病変と手掌・足底の発疹を組み合わせます。