117A041|第117回 歯科医師国家試験 過去問
32 歳の女性。上顎左側側切歯の疲労時の違和感を主訴として来院した。打診痛 と根尖部歯肉の圧痛は認められない。プロービング深さは全周3 mm 以内で、歯髄 電気診で生活反応を示した。初診時の口腔内写真(別冊No. 14A)とエックス線画像 (別冊No. 14B)を別に示す。 適切な対応はどれか。1 つ選べ。

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正解: b
正答
b
この問題のポイント
歯髄生活反応があることだけで保存的処置を決めず、画像で歯髄・根管の形態異常や病変との交通を評価し、歯髄全体の除去が必要か判断します。
解説
本症例は歯髄電気診で生活反応を示し、根尖性歯周炎を示す打診痛や根尖部圧痛もありません。しかし本問では、画像所見を踏まえて抜髄が適切です。
抜髄は生活歯髄を根管内から除去する処置です。感染根管治療は歯髄壊死・感染根管が対象であり、生活反応がある本症例とは病態が異なります。
画像の確認
実画像では、上顎左側側切歯のデンタル像で歯冠から歯根中央部へ続く境界明瞭な類円形透過像が歯髄腔に重なり、根管形態が通常と異なる。生活反応があっても歯髄全体を扱う必要性を示す像であり、抜髄を選ぶ正答bを支持する。
選択肢の確認
a.生活断髄
適切ではありません。
生活断髄は冠部歯髄のみを除去して根部歯髄を保存する処置です。本症例では歯髄全体を除去する必要があり適しません。
b.抜 髄
正答。最も適切です。
歯髄が生活している状態で、画像所見から根管内歯髄全体の除去が必要と判断されるため抜髄を行います。
c.感染根管治療
適切ではありません。
感染根管治療は歯髄壊死・感染根管を対象とします。歯髄電気診で生活反応を示す本症例には該当しません。
d.根尖搔爬
この時点で適切ではありません。
根尖搔爬は外科的に根尖周囲病変を処置する方法で、根尖症状がなく生活歯髄であるこの時点の第一選択ではありません。
e.抜 歯
適切ではありません。
保存可能な歯に対して直ちに抜歯を選ぶ状況ではありません。
覚えるポイント
- 歯髄電気診陽性は生活歯髄を示します。
- 抜髄は生活歯、感染根管治療は失活・感染根管が基本です。
- 画像問題では根管形態と病変の位置を確認します。