117B022|第117回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯内療法学
3 歳児の上顎乳中切歯への外傷で抜歯が選択されるのはどれか。2 つ選べ。
2つ選択
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正解: c・d
正答
c、d
この問題のポイント
乳歯外傷では、保存可能性、破折線の位置、永久歯胚への影響を総合して抜歯の適否を判断します。
解説
歯冠から歯槽骨縁下まで及ぶ歯冠歯根破折では、修復や歯髄処置が困難で、感染源となる可能性が高いため抜歯が選択されます。また、歯頸側1/3の歯根破折では歯冠側歯片が大きく動揺しやすく、安定した保存が困難な場合に抜歯を選択します。
根尖側1/3の歯根破折では、歯冠側歯片の動揺が軽度であれば経過観察や固定が可能です。単純歯冠破折や露髄を伴う歯冠破折も、破折範囲と歯髄状態に応じて修復や生活歯髄処置を検討します。
小児歯科でのポイント
乳歯の処置では、後継永久歯胚を損傷しないことを最優先に考えます。
選択肢の確認
a.露髄を伴わない歯冠破折
誤り。
露髄を伴わない歯冠破折は、鋭縁の研磨や修復で対応できることが多く、直ちに抜歯とはなりません。
b.露髄を伴う歯冠破折
誤り。
露髄を伴う歯冠破折でも、受傷後の時間、歯根吸収、保存可能性に応じて生活歯髄切断などを検討できます。
c.歯冠から歯槽骨縁下におよぶ歯の破折
正しい。
歯槽骨縁下まで及ぶ歯冠歯根破折は修復と清掃が困難で、感染源となりやすいため抜歯が選択されます。
d.歯頸側1/3 の歯根破折
正しい。
歯頸側1/3の歯根破折では歯冠側歯片が不安定となりやすく、乳歯では抜歯が選択されます。
e.根尖側1/3 の歯根破折
誤り。
根尖側1/3の歯根破折では歯冠側歯片が比較的安定しやすく、症状と動揺度をみて保存できることがあります。
覚えるポイント
- 歯槽骨縁下に及ぶ歯冠歯根破折は保存困難である。
- 歯頸側の歯根破折は歯冠側歯片が不安定になりやすい。
- 乳歯外傷では後継永久歯胚への影響を考える。