117D045|第117回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯内療法学
58 歳の女性。下顎左側第一大臼歯咬合面の舌感不良を主訴として来院した。歯 髄電気診で生活反応を示した。初診時の口腔内写真(別冊No. 12A)、エックス線画 像(別冊No. 12B)及びコンポジットレジン修復後の口腔内写真(別冊No. 12C)を別 に示す。 間接法修復と比較して直接法修復を選択した利点はどれか。2 つ選べ。

2つ選択
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正解: b・c
正答
b、c
この問題のポイント
直接コンポジットレジン修復は、間接修復よりも歯質削除量を抑えやすく、残存歯質と歯髄を保存しやすい方法です。
解説
直接法では窩洞形成後に口腔内で接着・充塡するため、修復物の厚みや挿入方向を確保するための追加削除が少なくて済みます。印象採得、暫間修復、技工操作も不要で、治療期間を短縮できます。
残存歯質が多く生活歯である症例では、侵襲を小さくして歯髄刺激を減らせる点が大きな利点です。画像の欠損範囲は問題画像で確認します。
画像の確認
実画像では、下顎左側第一大臼歯咬合面の限局した小欠損が、修復後には周囲歯質を多く残したままコンポジットレジンで閉鎖されている。間接修復のための追加形成を避けて残存歯質を保護し、生活歯髄への刺激を抑える利点が正答b・cを支える。
選択肢の確認
a.審美性の向上
誤り。直接法でも審美性は得られますが、間接法と比較した本症例の決定的な利点ではありません。
b.残存歯質の保護
正しい。直接法は必要最小限の窩洞形成で修復でき、残存歯質を保存しやすいです。
c.歯髄刺激性の低減
正しい。歯質削除量と治療工程を抑えることで、生活歯への刺激を低減できます。
d.隣接面形態の回復
誤り。広い隣接面形態や接触点は、口腔外で製作する間接法の方が再現しやすい場合があります。
e.緊密な咬合関係の付与
誤り。複雑な咬合面形態や緊密な咬合関係は間接法で付与しやすいことがあります。
覚えるポイント
- 直接法は歯質削除量を抑えやすい。
- 生活歯では歯髄保護を重視する。
- 広範囲欠損や形態再現では間接法が有利な場合がある。