118B038|第118回 歯科医師国家試験 過去問
全身管理医学・全身疾患
65 歳の女性。閉塞性睡眠時無呼吸症の診断のもと、呼吸器内科から口腔内装置 製作を依頼されて来院した。初診時の口腔内写真(別冊No. 10A)と装置装着時の口 腔内写真(別冊No. 10B)を別に示す。 本装置の製作過程で記録したのはどれか。2 つ選べ。

2つ選択
解答・解説を見る
正解: c・e
正答
c、e
この問題のポイント
閉塞性睡眠時無呼吸症の口腔内装置では、下顎を前方へ保持するため、基準となる咬合位と前方移動可能量を記録します。
解説
下顎前方移動型口腔内装置は、睡眠中に下顎と舌を前方へ保持し、上気道を拡大します。製作時には現在の咬頭嵌合位を基準として記録し、患者の下顎最前方位を確認して、安全で有効な前方移動量を設定します。
過度な前方移動は顎関節痛、咀嚼筋痛、咬合変化を生じることがあるため、症状をみながら段階的に調整します。
画像の確認
実画像では、上下顎歯列をそれぞれ被覆する透明床が連結され、下顎を前方位に保持している。製作時に咬頭嵌合位と下顎最前方位を記録する装置であり、正答c・eに対応する。
選択肢の確認
a.咬合高径
誤り。
装置には一定の垂直的開口量が必要ですが、本問で記録すべき代表的顎位として選択されていません。
b.下顎運動路
誤り。
下顎運動路全体の記録は咬合器調節などで用いますが、睡眠時無呼吸用装置の前方設定に必須の記録ではありません。
c.咬頭嵌合位
正しい。
咬頭嵌合位は治療前の上下顎関係を示す基準として記録します。
d.切端咬合位
誤り。
切端咬合位が患者ごとの適切な治療位とは限りません。前方移動量は最前方位と症状を基準に設定します。
e.下顎最前方位
正しい。
下顎最前方位を記録し、その範囲内で治療的な前方移動量を決定します。
覚えるポイント
- 口腔内装置は下顎を前方保持して上気道を拡大します。
- 製作時は咬頭嵌合位と下顎最前方位を記録します。
- 過度な前方移動による顎関節・咬合への影響を確認します。