118B086|第118回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床保存修復学
コンポジットレジンのフィラー含有量増加で上昇するのはどれか。1 つ選べ。
解答・解説を見る
正解: e
正答
e
この問題のポイント
コンポジットレジンではフィラーを増やすとレジンマトリックスの割合が減り、機械的性質が向上して破壊靱性値が上昇します。
解説
無機質フィラーは材料の剛性、硬さ、強さ、耐摩耗性、亀裂進展抵抗を高めます。また、重合するレジン成分の割合が減るため、重合収縮、吸水、熱膨張は低下します。
フィラーとレジンマトリックスの界面結合にはシランカップリング処理が重要です。界面接着が不十分だとフィラー脱落や亀裂進展が起こります。
ひっかけポイント
フィラー増加で「無機材料に近い性質」は上昇し、「レジン成分に由来する性質」は低下すると整理します。
選択肢の確認
a.吸水量
誤り。
フィラー含有量が増えると吸水するレジンマトリックスの割合が減るため、吸水量は低下します。
b.摩耗量
誤り。
フィラー増加により耐摩耗性が向上するため、摩耗量は一般に低下します。
c.重合収縮率
誤り。
重合収縮は主にレジンモノマーの重合で生じます。フィラーが増えるとレジン量が減り、重合収縮率は低下します。
d.熱膨張係数
誤り。
フィラーはレジンより熱膨張係数が小さいため、フィラー増加で材料全体の熱膨張係数は低下します。
e.破壊靱性値
正しい。
フィラーが亀裂進展を妨げ、材料の強度と靱性が向上するため、破壊靱性値が上昇します。
覚えるポイント
- フィラー増加で強度・硬さ・靱性・耐摩耗性が上昇します。
- 重合収縮、吸水、熱膨張係数は低下します。
- シランカップリング材がフィラーとレジンを結合します。