118C029第118回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床小児歯科学

12 歳の男児。定期健診のため4 か月ぶりに来院した。最近になって下顎右側第 二大臼歯が萌出してきており、ブラッシング時に出血することがあるという。咬合 時の疼痛は認めない。来院時の口腔内写真(別冊No. 3)を別に示す。 適切な対応はどれか。2 つ選べ。

118C029の問題画像
2つ選択
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正解: c・e

正答

c、e

この問題のポイント

萌出途中の永久大臼歯では、プラーク停滞による歯肉炎とう蝕リスクに対し、清掃支援とフッ化物応用を優先します。

解説

12歳で下顎第二大臼歯が萌出途中の場合、咬合面が対合歯より低く、歯ブラシの毛先が届きにくくなります。ブラッシング時出血は、萌出部周囲にプラークが停滞した歯肉炎を示唆します。

まず萌出方向に合わせたブラッシングを指導し、フッ化ナトリウム溶液を歯面に応用してう蝕予防を図ります。疼痛や明らかな感染がなく、萌出に伴う一過性の歯肉被覆であれば外科処置は通常不要です。

小児歯科のポイント
萌出途中の大臼歯は、歯ブラシを横から当てる一歯磨きが有効です。

画像の確認

実画像では、萌出途中の下顎第二大臼歯を歯肉が遠心側から部分的に覆い、周囲歯肉に発赤を認める一方、咬合面に明らかな実質欠損はみられない。萌出途上部の清掃を改善するブラッシング指導と、萌出歯面へのフッ化ナトリウム溶液塗布が画像所見に対応する。

選択肢の確認

a.予防塡塞
誤り。予防塡塞は萌出後に防湿と清掃が十分にできる深い小窩裂溝で検討します。萌出途中で歯肉被覆や湿潤がある段階では直ちに行うとは限りません。

b.歯肉弁切除
誤り。疼痛や反復性炎症がなく、萌出途中のプラーク性歯肉炎であれば歯肉弁切除を優先しません。

c.ブラッシング指導
正しい。萌出途中の第二大臼歯へ毛先を届かせる方法を指導し、プラーク停滞と歯肉炎を改善します。

d.フッ化ジアンミン銀塗布
誤り。フッ化ジアンミン銀は主に活動性う蝕の進行抑制に用い、健全な萌出歯の一般的予防処置としては選びません。

e.フッ化ナトリウム溶液塗布
正しい。フッ化ナトリウム溶液の歯面塗布は、萌出直後で成熟途上のエナメル質の耐酸性を高め、う蝕予防に役立ちます。

覚えるポイント

  • 萌出途中の大臼歯ではブラッシング指導を優先します。
  • 萌出直後の永久歯にはフッ化物応用が有効です。
  • 予防塡塞には十分な清掃と防湿が必要です。

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