119C068|第119回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床小児歯科学
9 歳の女児。近医で下顎右側第一大臼歯の位置異常を指摘され来院した。診断の 結果、6 の遠心移動を行うこととした。初診時の口腔内写真(別冊No. 26A)とエッ クス線画像(別冊No. 26B)を別に示す。 6 遠心移動後の対応はどれか。1 つ選べ。

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正解: a
正答
a
この問題のポイント
下顎第一大臼歯を遠心移動して萌出路を改善した後は、障害を受けたEDを抜去し、後継歯のために保隙します。
解説
第一大臼歯の位置異常では、近心傾斜や乳臼歯への食い込みによって乳歯歯根吸収と萌出障害が起こります。早期に大臼歯を遠心移動し、後継小臼歯の萌出余地を確保します。
乳臼歯の保存可能性と後継歯の発育を評価し、抜去が必要な場合は空隙喪失を防ぐため保隙装置を用います。
画像の確認
実画像A・Bでは下顎右側第一大臼歯が近心傾斜して第二乳臼歯の遠心豊隆部に引っ掛かり、D・Eと後継小臼歯の位置関係も示されている。第一大臼歯を遠心移動して萌出路を確保した後はD・Eを抜去し、後継歯萌出まで保隙する。
選択肢の確認
a.ED 抜去後、保隙
正しい。
遠心移動後、影響を受けたEDを抜去し、後継永久歯の萌出余地を保つため保隙します。
b.D 抜去後、E 牽引
誤り。
Dのみを抜去してEを牽引する手順は、本症例の歯の位置関係と正答方針に合いません。
c.D 抜去後、経過観察
誤り。
D抜去後に観察するだけでは空隙喪失を防げません。
d.ED 抜去後、経過観察
誤り。
EDを抜去した後に保隙せず経過観察すると、隣在歯の移動によって後継歯の萌出余地が減少します。
e.D 近心移動後、E 抜去
誤り。
Dを近心移動してEを抜去することは、第一大臼歯遠心移動後の適切な咬合誘導ではありません。
覚えるポイント
- 異所萌出では原因歯の位置修正と乳歯の予後を評価します。
- 乳歯抜去後は後継歯の萌出余地を保ちます。
- 早期対応で大臼歯の近心傾斜固定化を防ぎます。