119D034|第119回 歯科医師国家試験 過去問
38 歳の女性。下顎右側の咬合痛を主訴として来院した。5 日前から自覚してい るという。囊胞摘出術と歯根尖切除術を行うこととした。初診時のパノラマエック ス線画像(別冊No. 6A)、歯科用コーンビームCT(別冊No. 6B)及び処置中の口腔 内写真(別冊No. 6C)を別に示す。 次回来院時に行うべきなのはどれか。1 つ選べ。

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正解: b
正答
b
この問題のポイント
下顎の囊胞摘出術・歯根尖切除術後には、下歯槽神経・オトガイ神経領域の知覚を評価するため、次回来院時にSWテストを行います。
解説
SWテストはSemmes-Weinsteinモノフィラメントを用い、皮膚や粘膜へ一定の力を加えて触圧覚閾値を評価する検査です。下顎骨内の病変や外科処置が下歯槽神経に近接する場合、術後の知覚鈍麻・異常感覚を客観的に経時評価するために用います。
検査では左右差を比較し、同じ部位・条件で反復して記録します。二点識別、温冷覚、痛覚などを組み合わせることもあります。
症例問題の解き方
下顎臼歯部の外科処置では、下歯槽神経・オトガイ神経への影響を必ず考えます。
画像の確認
実画像A・Bでは下顎右側小臼歯根尖部からオトガイ孔付近に囊胞性透過像があり、Cの摘出・歯根尖切除術野もオトガイ神経に近接している。次回来院時は同神経領域の知覚障害を評価するため、Semmes-WeinsteinモノフィラメントによるSWテストを行う。
選択肢の確認
a.舌圧検査
次回来院時に行う目的とは合いません。
舌圧検査は舌の筋力や口腔機能を評価する検査で、術後の下唇・オトガイ部知覚評価には用いません。
b.SW テスト
正答。次回来院時に行います。
SWテストはモノフィラメントで触圧覚閾値を測定し、下歯槽神経・オトガイ神経領域の術後知覚を評価します。
c.感染根管治療
次回来院時に行う目的とは合いません。
感染根管治療は感染根管を原因とする場合に行いますが、囊胞摘出術と歯根尖切除術後の次回来院時にまず行う知覚評価ではありません。
d.栓塞子の装着
次回来院時に行う目的とは合いません。
栓塞子は顎欠損部を閉鎖する装置で、本症例の術後管理には該当しません。
e.濾紙ディスク法
次回来院時に行う目的とは合いません。
濾紙ディスク法は味覚検査に用いられ、下唇・オトガイ部の触圧覚評価ではありません。
覚えるポイント
- SWテストは触圧覚閾値を評価します。
- 下顎骨内手術後は下歯槽神経領域の知覚を経時評価します。
- 味覚検査の濾紙ディスク法と区別します。