31AM048|第31回 歯科衛生士国家試験 過去問
81歳の男性。義歯舌側部に付着した白色物の除去を希望して来院した。下顎部分床義歯は1年前に装着したという。矢印で示す付着物を超音波洗浄器で除去することになった。使用中の義歯の写真(別冊午前 No.15)を別に示す。 併用するのはどれか。1つ選べ。

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正解: b
正答
b:酸性溶液
この問題のポイント
画像の矢印は義歯床舌側に固着した白色の石灰化沈着物です。超音波の機械作用に、無機塩を溶解する化学作用を組み合わせます。
解説
義歯にもプラークが停滞し、唾液中のカルシウム・リン酸塩で石灰化すると歯石様の硬い白色沈着物になります。酸性溶液は炭酸カルシウムやリン酸カルシウムなどの無機成分を溶解・軟化し、超音波洗浄器のキャビテーション作用による除去を助けます。金属部品や床用レジンへの影響を避けるため、製品の濃度・浸漬時間を守り、処理後は十分に水洗します。義歯を装着したまま薬液処理してはいけません。
選択肢の確認
- a 温湯:熱可塑性の床用レジンは高温で変形するおそれがあり、石灰化物を選択的に溶かす作用もありません。
- b 酸性溶液:無機塩主体の歯石を脱灰・軟化して超音波洗浄を補助するため正答です。
- c 中性洗剤:食物残渣や油性汚れの除去には役立ちますが、硬い歯石の無機成分を溶解できません。
- d アルコール:歯石除去作用がなく、床用レジンの変質・亀裂を招くおそれがあります。
覚えるポイント
義歯汚れはプラーク・有機物には酵素系、歯石・無機沈着物には酸性系。熱湯・研磨剤・有機溶媒は材質を傷めます。