33AM085|第33回 歯科衛生士国家試験 過去問
82歳の女性。義歯があわないことを主訴として家族と来院した。上下顎に部分床義歯を装着している。1年前に脳梗塞を発症し、右片麻痺がある。1日のほとんどをベッド上で過ごすが、介助により車椅子に移乗し、家族と一緒に食事をとっているという。歯科医師から口腔衛生指導を行うよう指示を受けた。口腔清掃の自立度の確認で最も注意が必要なのはどれか。1つ選べ。
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正解: a
正答
a:うがいができるか。
この問題のポイント
脳梗塞後で片麻痺がある患者では、手の動きだけでなく口腔内の水を保持し、安全に吐き出せるかを最優先で確認します。うがい不能なら誤嚥を避けた清掃方法へ変更します。
解説
脳梗塞後には片麻痺に加え、口唇・頰・舌の運動障害、感覚低下、嚥下障害を伴うことがあります。うがいの可否は、水を口に含む、口唇を閉鎖する、頰舌を動かす、指示に応じて吐き出すという複数機能を反映し、洗口液や多量の水を使ってよいかを決める安全上の重要項目です。できない場合は座位を確保し、吸引や少量の水、スポンジ・ガーゼ等を用いて汚染液を残さない介助清掃を計画します。義歯着脱や把持は自助具・介助で補えます。
選択肢の確認
- a うがいができるか。:嚥下・口唇閉鎖・吐き出し能力を確認でき、誤嚥を防いで安全な清掃法を選ぶうえで最も重要です。
- b 開口していられるか。:清掃時の介助量や開口補助具の必要性を判断する項目ですが、汚染液を誤嚥する危険の評価が先行します。
- c 義歯の着脱ができるか。:部分床義歯の清掃には重要で、困難なら家族が介助しますが、清掃時の水分管理の安全性より優先しません。
- d 歯ブラシを把持できるか。:右片麻痺でも非麻痺側の左手や柄を太くする自助具を利用でき、把持だけで清掃の安全性全体は判断できません。
覚えるポイント
要介護者の清掃自立度は「できる動作」だけでなく「安全にできるか」で評価します。うがい不能を見逃さず、姿勢、吸引、使用水量、家族介助を調整します。