33AM070|第33回 歯科衛生士国家試験 過去問
43歳の女性。SPTのため来院した。スケーリング・ルートプレーニング実施後、歯周ポケット内洗浄を行うよう歯科医師から指示された。用いられるのはどれか。1つ選べ。
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正解: c
正答
c:0.9%塩化ナトリウム溶液
この問題のポイント
歯周ポケット内を物理的に洗浄する液には、歯肉・歯根膜組織へ強い化学傷害を与えないことが重要です。0.9%塩化ナトリウム溶液は等張で刺激が少なく、灌流に適します。
解説
ポケット内洗浄では、液が炎症性歯肉や潰瘍化したポケット上皮へ直接触れます。そのため、濃い消毒薬で組織を化学的に焼灼するのではなく、生体組織と浸透圧が近い生理食塩液を用いてデブリや遊離細菌を洗い流します。0.9%塩化ナトリウム溶液は細胞への浸透圧性傷害が少なく、機械的洗浄液として安全性が高いものです。過酸化水素、濃厚エタノール、次亜塩素酸ナトリウムはいずれも提示濃度では軟組織刺激・細胞毒性が問題になります。
選択肢の確認
- a 10%過酸化水素水:高濃度で強い酸化作用と組織刺激性があり、潰瘍化したポケット上皮へ用いる安全な灌流液ではありません。
- b 78%エタノール製剤:高濃度アルコールは蛋白変性と脱水により粘膜を傷害するため、歯周ポケット内へ注入できません。
- c 0.9%塩化ナトリウム溶液:体液とほぼ等張で歯周組織への刺激が少なく、ポケット内のデブリを物理的に洗い流す用途に適します。
- d 0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液:根管洗浄では有機質溶解・殺菌作用を利用しますが、ポケット軟組織への接触では細胞毒性が問題になります。
覚えるポイント
根管洗浄液と歯周ポケット洗浄液を混同しません。軟組織へ直接触れるポケット洗浄では、等張で低刺激の生理食塩液を基本に考えます。