Y2021M04E2Q25|第2021年4月公表(第二種) 第一種・第二種衛生管理者免許試験 過去問
腎臓又は尿に関する次の A から D の記述について、誤っているものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。 A ネフロン(腎単位)は、尿を生成する単位構造で、1個の腎小体とそれに続く 1本の尿細管から成り、1個の腎臓中に約 100 万個ある。 B 尿の約 95%は水分で、約 5%が固形物であるが、その成分は全身の健康状態をよく反映するので、尿検査は健康診断などで広く行われている。 C 腎機能が正常な場合、糖はボウマン嚢中に濾し出されないので、尿中には排出されない。 D 腎機能が正常な場合、大部分の蛋白質はボウマン嚢中に濾し出されるが、尿細管でほぼ 100%再吸収されるので、尿中にはほとんど排出されない。
解答・解説を見る
正解: 5
正答
5
この問題のポイント
ネフロンの構造、尿の成分及び糸球体濾過と尿細管再吸収を区別する問題です。
CとDはいずれも、糸球体で何が原尿へ濾し出されるかを誤っています。
解説
ネフロンは、糸球体とボウマン嚢から成る腎小体及びそれに続く尿細管によって構成されます。一つの腎臓には、およそ100万個のネフロンがあります。
糸球体では、水、電解質、ブドウ糖、アミノ酸、尿素などがボウマン嚢へ濾し出されて原尿となります。ブドウ糖は原尿中に入りますが、腎機能と血糖値が正常であれば尿細管でほぼ全量が再吸収されるため、最終的な尿には通常ほとんど現れません。したがってCは誤りです。
一方、血球や大部分の血漿蛋白質は、通常、糸球体の濾過障壁を通過しません。大部分の蛋白質が一度濾過され、尿細管でほぼ全量再吸収されるというDも誤りです。AとBは正しいため、誤っている組合せはCとDです。
ひっかけポイント
尿に通常出ない理由を区別します。ブドウ糖は「濾過された後に再吸収」、大部分の蛋白質は「そもそも濾過されにくい」です。
衛生管理者としての実務ポイント
健康診断の尿糖や尿蛋白に異常があっても、衛生管理者が原因を診断しません。産業医等の意見を踏まえて受診勧奨や就業上の配慮につなげます。
選択肢の確認
1.A,B
誤っている記述の組合せではない。
AとBはいずれも正しいため、この組合せは該当しません。
2.A,C
誤っている記述の組合せではない。
Cは誤りですが、Aは正しいため、二つとも誤っている組合せではありません。
3.A,D
誤っている記述の組合せではない。
Dは誤りですが、Aは正しいため、二つとも誤っている組合せではありません。
4.B,C
誤っている記述の組合せではない。
Cは誤りですが、Bは正しいため、二つとも誤っている組合せではありません。
5.C,D
正答。誤っている記述の組合せである。
Cはブドウ糖が濾過されないとしている点、Dは大部分の蛋白質が濾過されるとしている点が、それぞれ誤りです。
覚えるポイント
- ネフロンは、腎小体と尿細管から成る。
- 原尿にはブドウ糖も濾し出される。
- 正常時のブドウ糖は、尿細管でほぼ全量が再吸収される。
- 血球や大部分の血漿蛋白質は、通常、糸球体で濾過されない。
- 尿のおよそ95%は水分である。