34PM108第34回 柔道整復師国家試験 過去問

柔道整復理論・外傷学脱臼・小児肘顎関節脱臼・障害

40歳の女性。初発の両側性顎関節前方脱臼で来所した。整復を行ったが、下顎の片側偏位が残存した。整復前と比較し疼痛は減少し会話が可能となり、口の開閉もわずかに可能となった。考えられるのはどれか。

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正解: 1

正答

1

この問題のポイント

この問題では、両側性顎関節前方脱臼を整復した後に、下顎の片側偏位が残った理由を考えます。

疼痛が減少し、会話やわずかな開閉が可能になっているため、脱臼そのものは改善しています。残存した片側偏位から、片側の関節円板前方転位を考えます。

解説

顎関節前方脱臼では、下顎頭が関節結節を越えて前方に逸脱し、口を閉じられなくなります。整復後に疼痛が減り、会話や口の開閉が可能になったことから、下顎頭の位置はある程度戻ったと考えられます。

しかし、下顎の片側偏位が残っている場合、片側の顎関節で関節円板の前方転位が残り、下顎頭の動きが左右で不均衡になっている可能性があります。

顔面神経麻痺なら顔面表情筋の麻痺が中心で、顎関節運動の片側偏位を説明する主因としては合いにくいです。整復時下顎頭骨折なら疼痛増悪や開閉困難が強くなることが考えられます。

整復で見るポイント
顎関節脱臼では、整復後に閉口可能か、疼痛、咬合、下顎偏位、開閉口運動、神経症状を確認します。偏位が残る場合は円板障害や骨折合併を疑います。

選択肢の確認

1.片側顎関節円板前方転位の残存
正しい。
整復後に疼痛が減少し会話も可能になっている一方で、片側偏位が残っていることから、片側の関節円板前方転位が残存して下顎運動の左右差を生じていると考えられます。

2.顔面神経麻痺の合併
誤り。
顔面神経麻痺では顔面表情筋の麻痺、閉眼障害、口角下垂などが問題になります。顎関節整復後の片側偏位を最もよく説明する所見ではありません。

3.整復時下顎頭の骨折
誤り。
整復時に下顎頭骨折が起こった場合、疼痛増悪、開閉口制限、咬合異常などが強く疑われます。この症例では整復前より疼痛が減少しているため、まず円板前方転位の残存を考えます。

4.顎関節内障の続発
誤り。
顎関節内障は関節円板の位置異常などを含む広い概念です。この症例で具体的に考えられるのは、片側顎関節円板前方転位の残存です。

覚えるポイント

  • 顎関節前方脱臼は下顎頭が前方へ逸脱する。
  • 整復後は疼痛、開閉口、咬合、下顎偏位を確認する。
  • 片側偏位が残る場合は片側関節円板前方転位を考える。
  • 整復後の異常所見は医科・歯科口腔外科での評価が必要。

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