113B18|第113回 医師国家試験 過去問
統合失調症を強く示唆する患者の発言はどれか。
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正解: d
正答
d 「自分の考えることがすべて周囲の人に伝わっている」
この問題のポイント
口に出していない自分の考えが周囲へ伝わっていると感じる思考伝播は、自我の境界に関わる障害として統合失調症を強く示唆します。
解説
通常は自分の内的な思考と外界を区別できますが、思考伝播では言葉にしなくても考えが他人に知られていると確信します。統合失調症で重視される症状の一つです。ただし、この発言だけで診断せず、経過、他の症状、生活機能、物質使用や身体疾患なども評価します。
他の発言も精神症状を示す場合はありますが、錯覚、心気的な確信、被注察感など幅広い背景が考えられます。霊に関する発言は文化・宗教的背景も確認し、内容だけで妄想と判断しません。
選択肢の確認
a 「自分には霊がとりついている」
本問の最適解ではありません。憑依に関する体験ですが、文化・宗教的背景や解離、精神病症状などを個別に評価する必要があります。
b 「(天井のしみを指さして)虫が這っている」
本問の最適解ではありません。実在するしみを虫と誤認しており、錯覚に相当します。せん妄などでもみられます。
c 「自分は癌にかかっているので、明日には死ぬ」
本問の最適解ではありません。事実に反した固定した確信なら心気妄想を考え、重いうつ病などでもみられます。
d 「自分の考えることがすべて周囲の人に伝わっている」
正しい。自分の考えが他者に伝わるという思考伝播で、統合失調症を強く示唆する自我障害です。
e 「外に出ると通行人が自分を見るので、外出できない」
本問の最適解ではありません。被注察感や対人場面の不安で、複数の精神疾患でみられ得る訴えです。
覚えるポイント
- 思考伝播は、自分の思考が外へ漏れて他者へ伝わるという体験です。
- 一つの発言を診断と同一視せず、背景と経過を評価します。
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