113D6|第113回 医師国家試験 過去問

内科系呼吸器COPD・喘息・気道疾患

成人で喘息の増悪をきたす可能性が最も高い薬剤はどれか。

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正解: b

正答

b β遮断薬

この問題のポイント

気管支平滑筋のβ₂受容体を遮断すると収縮が起こり得る。特に非選択的β遮断薬は喘息増悪の原因となる。

解説

気管支のβ₂受容体が刺激されると平滑筋が弛緩し、気道が拡張する。β遮断薬はこの働きを妨げるため、特にβ₁・β₂の両方を遮断する非選択的薬で気管支攣縮や喘息増悪が起こりやすい。β₂刺激薬による発作治療の反応も弱め得る。緑内障に用いるβ遮断点眼薬でも全身吸収に注意が必要である。

心疾患などでβ遮断薬が必要な場合は、喘息の状態と薬剤選択を専門的に判断する。β₁選択性が高い薬でも高用量では選択性が低下するため、喘息患者に一律に安全とはいえない。NSAIDsにもCOX-1阻害に関連する喘息増悪があるが、設問の塩基性非ステロイド性抗炎症薬は典型的なNSAIDs過敏喘息を起こす酸性NSAIDsとの対比であり、提示された薬剤群ではβ遮断薬が最も適切となる。

選択肢の確認

a 利尿薬
誤り。電解質異常などに注意は必要だが、β₂受容体遮断による気管支攣縮を起こす薬剤群ではない。

b β遮断薬
正しい。特に非選択的β遮断薬は気管支のβ₂受容体を遮断し、喘息を増悪させる可能性が高い。

c ヒスタミンH1受容体拮抗薬
誤り。アレルギー症状の抑制に用いる薬で、気管支β₂受容体を遮断する薬ではない。

d 塩基性非ステロイド性抗炎症薬
誤り。NSAIDs過敏喘息では強いCOX-1阻害薬が問題となる。塩基性の分類だけで絶対安全とは断言しないが、本問の最も典型的な増悪薬はβ遮断薬である。

e アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬
誤り。ARBはアンジオテンシンⅡ受容体を遮断する。ACE阻害薬の空咳とも区別し、代表的な喘息増悪薬とはしない。

覚えるポイント

  • 喘息患者のβ遮断薬、特に非選択的薬と点眼薬にも注意。
  • NSAIDsでは分類名だけでなくCOX-1阻害と過敏歴を確認する。

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