113E10|第113回 医師国家試験 過去問
妊娠中の薬物療法の原則について正しいのはどれか。
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正解: a
正答
a 多剤併用はできる限り避ける。
この問題のポイント
妊娠中の薬物療法は、母体の病気を治療する利益と胎児への影響を両方評価します。必要な薬を一律中止せず、不要な多剤併用を避けます。
解説
妊娠時期によって薬剤の影響は異なり、薬剤ごとの情報、用量、投与期間、基礎疾患の状態を確認します。不要な併用を減らせば、薬物相互作用や有害作用を避けやすくなりますが、治療に必要な併用まで一律禁止する意味ではありません。
NSAIDsは妊娠後半に胎児腎機能障害と羊水過少を起こし得て、後期には動脈管収縮・閉鎖も問題になります。妊娠判明時に薬を突然やめると、母体疾患の悪化が母児の双方に害を及ぼす場合があります。妊娠4週未満は一般に器官形成期より前で、いわゆる全か無かの影響を考える時期ですが、個別薬剤の安全性を無条件に保証するものではありません。
選択肢の確認
a 多剤併用はできる限り避ける。
正しい。必要性を確認し、不要な併用を避けて最小限の適切な治療を行います。
b NSAIDsは妊娠後期であれば投与できる。
誤り。後期だから安全なのではなく、胎児動脈管や腎機能への影響が重要な時期です。薬剤・投与時期の制限を確認します。
c 抗菌薬としてキノロン系が推奨されている。
誤り。キノロン系を妊娠中の抗菌薬として一律に推奨しません。感染症と薬剤ごとの安全性情報から選択します。
d 妊娠判明時には服用中の薬剤を一旦中止させる。
誤り。自己判断や一律の中止は危険です。必要性と代替薬を評価し、母体疾患のコントロールを維持します。
e 妊娠4週未満は薬剤による催奇形性の可能性が高くなる。
誤り。妊娠4週未満を催奇形性が最も問題となる器官形成期と同一視しません。妊娠週数は最終月経を起点に数えます。
覚えるポイント
- 妊娠中は「すべて中止」でも「後期なら安全」でもありません。
- 薬剤ごとの情報と妊娠週数、治療しない場合のリスクを確認します。
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