113E40|第113回 医師国家試験 過去問

総合診療・救急・ケア総合診療多職種連携・社会背景

45歳の男性。3か月前から倦怠感と息切れを自覚するようになった。頸部にしこりを触れることに気が付き、心配になって受診した。既往歴と家族歴に特記すべきことはない。職業は会社員。妻と子ども2人と同居している。精査の結果、悪性リンパ腫と診断し、抗癌化学療法が必要と判断した。患者は「最近転職したばかりで、今後の仕事や会社との関係についてとても不安なので、利用できる支援制度について相談したい」と言う。患者への説明にあたり他の職員の同席を求めることにした。 同席者として最も適切なのはどれか。

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正解: e

正答

e 医療ソーシャルワーカー

この問題のポイント

患者の相談は治療そのものよりも、仕事・経済・社会保障制度と療養の両立にあります。医療ソーシャルワーカー〈MSW〉が中心となって支援を調整できます。

解説

MSWは病気によって生じる生活上・社会的な困難を評価し、利用できる制度や相談先を一緒に整理します。本例では治療の見通しと本人の希望を踏まえ、休職・復職、収入、医療費、職場への伝え方などを検討し、必要に応じて人事担当者や社会保険労務士などと連携します。

医師は治療内容や通院・入院の見通しを説明し、看護師や薬剤師も症状・治療上の支援を行います。専門職の役割は排他的ではありませんが、「利用できる支援制度について相談したい」という今回の中心的なニーズにはMSWの同席が最も合います。職場への情報共有は本人の同意を得て行います。

選択肢の確認

a 看護師
重要な協働者ですが、本問の最適解ではありません。症状や生活の困りごとを把握し、制度調整が必要ならMSWと連携します。

b 薬剤師
本問の最適解ではありません。薬の効果・副作用、服薬と仕事の調整に役立ちますが、社会保障や雇用上の支援調整が主な役割ではありません。

c 事務職員
本問の最適解ではありません。会計などの事務手続きは支援できますが、生活・就労問題を総合的に調整する専門職はMSWです。

d 同僚の医師
本問の最適解ではありません。治療計画についての説明には役立ちますが、今回の社会的支援ニーズにはMSWが適しています。

e 医療ソーシャルワーカー
正しい。経済・就労・福祉制度を含む生活上の課題を整理し、関係機関と連携して支援につなげます。

覚えるポイント

  • MSWは療養に伴う社会・経済・生活上の問題を支援します。
  • 多職種連携は、患者がいま相談したい内容に合わせて組み立てます。

掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。

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