113F27|第113回 医師国家試験 過去問
身体的フレイルの評価基準として誤っているのはどれか。
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正解: c
正答
c 睡眠時間の短縮
この問題のポイント
身体的フレイルの代表的な5項目は体重減少、筋力低下、疲労感、歩行速度低下、身体活動低下である。睡眠時間の短縮はこの5項目に含まれない。
解説
フレイルは加齢に伴う予備能力の低下によって、感染や入院などのストレスから健康を損ないやすくなった状態をいう。身体的フレイルの評価にはFriedらの表現型をもとにしたCHS基準や日本版J-CHS基準が用いられる。体重減少、握力低下、疲労感、歩行速度低下、身体活動低下の5項目のうち3項目以上でフレイル、1~2項目でプレフレイルとする。筋量低下を中心とするサルコペニアと重なるが、概念は同一ではない。低栄養や活動不足が筋力・持久力を低下させ、さらに活動が減るという循環があり、栄養、運動、社会参加への介入を検討する。睡眠の問題も高齢者の健康評価では重要だが、睡眠時間が短いというだけで、この身体的フレイル基準の1項目として加点してはいけない。評価基準の改訂により握力等の閾値が変わるため、使用する版も確認する。
選択肢の確認
a 易疲労感
評価基準に含まれるため選ばない。理由のはっきりしない疲労感などを問診し、身体的な余力の低下を評価する。
b 握力の低下
評価基準に含まれるため選ばない。握力は筋力低下を捉える指標である。測定手順や男女別の閾値に従って評価する。
c 睡眠時間の短縮
評価基準に含まれないため正答。睡眠障害の診療は必要でも、CHS・J-CHSの身体的フレイル5項目には睡眠時間の短縮はない。
d 歩行速度の低下
評価基準に含まれるため選ばない。通常歩行速度の低下は移動能力と身体機能の低下を示す。
e 日常生活活動量の低下
評価基準に含まれるため選ばない。運動や体操などの身体活動が減っていることを評価する。基本的ADLの自立・非自立そのものとは分ける。
覚えるポイント
身体的フレイルは体重・握力・疲労・歩行・活動の5項目。睡眠は大切な診療情報だが、この5項目とは別に評価する。
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