117F63|第117回 医師国家試験 過去問
内科系呼吸器COPD・喘息・気道疾患
対応で誤っているのはどれか。
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正解: e
正解
e ヒスタミンH1受容体拮抗薬投与
解説
この症例は、長期喫煙歴、慢性呼吸困難、喘鳴、呼吸音減弱、さらに膿性痰の出現から、COPD 急性増悪をまず考える場面です。
急性増悪では、呼吸状態の改善と感染対応が重要になります。
適切な対応
COPD 急性増悪で一般に行うのは次の対応です。
- 酸素投与
- 短時間作用性β2刺激薬吸入
- 全身性副腎皮質ステロイド
- 細菌感染が疑われる場合の抗菌薬投与
この症例では膿性痰があり、細菌感染の関与が疑われるため、抗菌薬も適切です。
なぜ H1 受容体拮抗薬が誤りか
ヒスタミン H1 受容体拮抗薬は、COPD 急性増悪の標準治療ではありません。
むしろ、
- 鎮静
- 口渇
- 気道分泌物の粘稠化
- 痰の喀出しにくさ
などが問題になりうるため、この場面で積極的に使う理由がありません。
各選択肢の整理
a 酸素投与
適切です。低酸素血症があるため必要です。
ただし COPD では CO2 貯留悪化に注意し、過剰酸素にならないよう調整します。b 抗菌薬投与
適切です。膿性痰があり、感染増悪が疑われます。c 副腎皮質ステロイド投与
適切です。気道炎症を抑え、増悪からの回復を早めます。d 短時間作用性β2刺激薬吸入
適切です。急性増悪時の気管支拡張薬として基本です。e ヒスタミンH1受容体拮抗薬投与
誤りです。標準的治療ではなく、痰の喀出にも不利です。
ひっかけポイント
喘鳴があると、つい「アレルギー」や「抗ヒスタミン薬」を連想しやすいですが、この症例で主に問題なのは閉塞性換気障害の増悪です。
COPD 急性増悪では、気管支拡張、炎症抑制、感染対応、酸素化の是正が中心になります。
覚えるポイント
- COPD 急性増悪では SABA、ステロイド、必要なら抗菌薬
- 酸素は有効だが過剰投与に注意
- H1 受容体拮抗薬は標準治療ではない