107PM049|第107回 助産師国家試験 過去問
次の文を読み48~50の問いに答えよ。Aさん(21歳、大学生、未婚)は腹痛を主訴に救急外来を受診した。Aさんの意識は清明で、体温38.0 ℃、脈拍85/分、整、血圧118/78 mmHgであった。診察の結果、Aさんは陣痛発来しており、内診所見では既に破水しており、子宮口全開大、Station +2であった。児は頭位で推定体重は3,000 g。Aさんは1人暮らしで、特定のパートナーはおらず妊娠の自覚もなく、1年以上病院への受診歴はない。HIV抗体陰性、HBs抗原陰性、HCV抗体陽性、梅毒スクリーニング検査陰性、新型コロナウイルス〈SARS-CoV-2〉PCR検査陰性、胸部エックス線写真で肺野に異常陰影は認められない。Aさんは男児を出産した。出生体重3,150 g、Apgar〈アプガー〉スコア1分後8点、5分後9点。Dubowitz法による新生児成熟度評価で在胎週数は39週3日だった。日齢3、Aさんから「この子はかわいいけど私が育てられるとは思えない。夜も1回1時間も寝ないですぐに泣き、授乳時も30分以上おっぱいを吸っていて、時間がかかり大変だ」という訴えが聞かれた。この日の児の体重は2,770 g(前日比 -70 g)、活気はあり、吸啜はしっかりしている。昨日の排尿回数は3回、排便回数は2回であった。Aさんと児への支援で最も適切なのはどれか。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
日齢3で出生体重3,150 gから2,770 gへ380 g、約12.1%減少し、排尿も3回と少ないため、母乳後に人工乳を補足して必要量を確保する。
解説
体重減少率は(3,150-2,770)÷3,150×100=約12.1%で、生理的体重減少の目安を超える。授乳が30分以上続き、頻回に泣き、尿回数も少ないことから、吸啜動作は良くても実際の乳汁移送量が不足している可能性が高い。吸着、乳汁分泌、脱水徴候を評価し、母乳を先に与えた後、必要量の人工乳を補足する。同時に母親を休ませ、育児への不安を受け止める。
選択肢の確認
1.おしゃぶりの使用を勧める。:泣きを一時的に抑えても栄養・水分不足を改善せず、授乳機会を減らし得る。
2.しばらく母子分離を勧める。:休息支援は必要だが、体重減少の原因評価と栄養補足をせず分離する対応ではない。
3.母乳栄養を中止することを勧める。:母乳を止める必要はなく、授乳支援を続けながら不足分を補う。
4.母乳を搾乳して与えることを勧める。:搾乳量の評価には役立つが、現時点の著明な体重減少へ確実に必要量を補うには不十分な可能性がある。
5.母乳哺乳後に人工乳を追加することを勧める。:母乳刺激を保ちながら、不足する栄養と水分を安全に補える。
覚えるポイント
新生児の減少率は出生体重を分母に計算する。10%を超え、尿減少を伴えば哺乳量不足を評価し補足を検討する。