108PM037|第108回 助産師国家試験 過去問
次の文を読み36~38の問いに答えよ。Aさん(25歳、女性、会社員)は、2日前に市販の妊娠反応検査薬が陽性だったため、産婦人科クリニックを受診した。学生時代からマラソンを続け、現在も社会人選手として毎日トレーニングをしている。身体所見:身長162 cm、体重43 kg。月経周期:初経は17歳だったが、周期は不規則で1年近く無月経だったこともある。超音波検査所見: 子宮内に10 mmの胎囊は確認できたが、胎芽・胎児および心拍動は確認できず、受胎日も特定できなかった。その後、Aさんは胎児心拍が確認されて順調な妊娠経過をたどった。妊娠32週の妊婦健康診査で助産師外来を受診したAさんは「最近、赤ちゃんがよく動くんです。そのたび下腹が張ってトイレに行きたくなります」と話している。助産師がLeopold〈レオポルド〉触診法を行った。触診の所見:第1段子宮底に浮球感がある。第2段母体左側に児背がわずかに触れる。羊水量は中程度。右臍棘線中央付近で胎児部分を触れ、胎動に伴って腹部に弱い緊張感が出現する。第3段子宮底より小さく胎児部分を触れる。第4段骨盤内へ胎児部分の嵌入はない。この所見から助産師が行う生活上の助言で最も適切なのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
Leopold触診で子宮底に浮球感のある児頭、骨盤入口側に小さな臀部を触れるため骨盤位で、児背と反対の右側臥位を助言します。
解説
第1段で子宮底に大きく硬い浮球感のある部分を触れ、第3段でそれより小さく軟らかい部分を骨盤入口側に触れることから、児頭が子宮底、臀部が下方の骨盤位です。第2段で児背を母体左側に触れ、胎動と小部分を右側に触れるため、児背と反対の右側を下にして休む体位を助言します。32週では自然に頭位へ回転する可能性があり、この所見だけで帝王切開を断定しません。頻尿は増大した子宮による膀胱圧迫で、キーゲル体操や靴下の重ね履きが胎位を改善する根拠はありません。
選択肢の確認
1.「キーゲル体操をやってみましょう」:キーゲル体操は骨盤底筋群を収縮させて尿失禁予防等に用いますが、骨盤位の胎児回転を促すための体位指導ではありません。
2.「帝王切開になる可能性も考えておきましょう」:妊娠32週で児先進部はまだ嵌入しておらず自然回転の可能性があるため、現時点で帝王切開の可能性を強調するのは時期尚早です。
3.「休むときは右側を下にして横になりましょう」:児背が母体左側、小部分が右側にある骨盤位なので、児背と反対の右側を下にして横になる生活上の助言が適切です。
4.「冷えを防止するために靴下は2枚履きましょう」:靴下の重ね履きは低温熱傷や蒸れに注意が必要で、骨盤位や頻尿を改善するための根拠ある指導ではありません。
覚えるポイント
Leopold触診は「子宮底に児頭、下方に臀部=骨盤位」。体位は児背側と小部分側を判別します。