59PM100|第59回 作業療法士国家試験 過去問
振戦せん妄で正しいのはどれか。
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正解: 3
正答
3.ベンゾジアゼピン系薬を使用する
この問題のポイント
振戦せん妄はアルコール離脱による重篤な症候群で、治療の第一選択薬がベンゾジアゼピン系薬(例:ジアゼパム、ロラゼパム)である。この薬はGABA-A受容体を作用させ、興奮状態やけいれんを抑制することで、生命の危険性を低下させる。誤解を招くのは「羽ばたき振戦」や「飲酒停止後24時間以内」など、他の症候群や時系列との混同である。
解説
振戦せん妄は、アルコールを長期間摂取した後に飲酒を中止した際に生じる重篤な症候群である。主な特徴は、全身性の細かい振戦、高体温、意識障害、そして生命への直接的な危険性があること。この状態は、飲酒停止後48〜72時間(2〜3日後)に最も多く出現し、その際、心血管障害や電解質異常が死因となる可能性がある。治療においては、ベンゾジアゼピン系薬が第一選択として用いられ、神経抑制効果により興奮やけいれんを抑制する。補助的にビタミンB₁補充や電解質調整も重要である。
選択肢の確認
1.生命への危険性は低い。:誤り。致死率は1〜5%で、生命の危険性は高い。
2.羽ばたき振戦がみられる。:誤り。羽ばたき振戦は肝性脳症で見られる。振戦せん妄では全身性の細かい振戦が特徴。
3.ベンゾジアゼピン系薬を使用する。:正しい。第一選択薬として使用される。
4.飲酒停止後24 時間以内に多くみられる。:誤り。48〜72時間後に最も多く出現。
5.アルコール血中濃度の上昇に伴って生じる。:誤り。アルコール離脱(断酒)時に生じる。血中濃度上昇は急性中毒の状態で、振戦せん妄とは異なる。
覚えるポイント
「アルコール離脱」の時系列を覚えると、治療のタイミングも明確になる。24時間以内は不安や発汗、頻脈など自律神経症状、48〜72時間は振戦せん妄が最も重篤で、その治療はベンゾジアゼピン系薬が第一選択となる。