61PM080|第61回 作業療法士国家試験 過去問
うつ病患者が「先生は否定するが、私は不治の病にかかっていて助からない」と訴 えた。 この患者の症状で最も考えられるのはどれか。
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正解: 3
正答
3.心気妄想
この問題のポイント
うつ病患者が「不治の病にかかっていて助からない」と訴える場合、その信念は「根拠のない確信」であり、特にうつ病に見られる「3大微小妄想」の一つである。この症状は、医師の否定にもかかわらず変化しないことから、妄想の特徴を示す。
解説
うつ病の患者が「先生は否定するが、私は不治の病にかかっていて助からない」と述べた場合、最も考えられるのは「心気妄想」である。これは、重篤で治らない病にかかっていると強く信じているが、医学的根拠がない状態を指す。うつ病においては、こうした妄想が「心気妄想」「貧困妄想」「罪業妄想」として3つに分類され、特に心気妄想は頻出する。患者が自らの病状を過大評価し、治療や診断に対して否定的反応を示す傾向がある。この症状は、うつ病の進行過程で見られる精神的葛藤の一環であり、作業療法においては生活行動の維持や社会的関係の回復を支援する上で、その背景を理解することが重要である。
選択肢の確認
1.血統妄想:自分は高貴な血統を持つと信じる。うつ病では稀で、本問の症状とは関係ない。
2.誇大妄想:自分の能力や財産を過大評価する。うつ病では出現しにくい。
3.心気妄想:重篤で治らない病にかかっていると確信。本問の症状に最も一致。
4.迫害妄想:誰かに危害を加えられていると信じる。本問では病態の内容と異なる。
5.被毒妄想:食事に毒が混ざっていると信じる。本問の症状とは関係ない。
覚えるポイント
うつ病の「3大微小妄想」のうち、「心気妄想」は「不治の病にかかっている」という信念で、医師の説明にもかかわらず変化しない。作業療法では、患者の生活に支障をきたさないよう、その信念を無視せず、理解をもとに支援を進めることが求められる。