60PM044|第60回 理学療法士国家試験 過去問
神経筋疾患と理学療法の組合せで正しいのはどれか。
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正解: 3
正答
3.ジストニア 筋電図バイオフィードバック
この問題のポイント
神経筋疾患における理学療法の介入は、病態の性質(例:不随意運動、筋緊張、易疲労性)に応じた「負荷管理」と「運動制御の改善」が鍵となる。特に、異常な筋収縮をもたらす疾患では、その活動を認識・コントロールする手法が重要である。
解説
ジストニアは、無意識のうちに筋肉が不随意に収縮・弛緩を繰り返す疾患で、日常生活に大きな障害をもたらす。この状態では、筋肉の過剰な活動が患者の動作を歪め、痛みや不安を増幅する。その中で、筋電図バイオフィードバックは、患者が自分の筋肉の収縮をリアルタイムで確認・認識することで、無意識の収縮を抑制・コントロールできる手法である。これは、特に運動制御の訓練において、患者の意識と身体の反応を結びつける効果がある。
一方、他の選択肢では病態に適した介入が欠如または禁忌に該当する。例えば、多発性硬化症では熱刺激(交代浴)が「ウートフ徴候」として悪化を招くため禁忌。重症筋無力症では易疲労性により漸増抵抗運動は筋肉の過剰負荷を引き起こし、悪化のリスクがある。Guillain-Barré症候群では過負荷による再悪化のリスクがあるため、Böhler体操(骨折対応)は適応外。ALSでは重錘を装着した歩行練習は過負荷を招き、推奨されない。
選択肢の確認
1.Guillain-Barré 症候群 Böhler 体操:脊椎圧迫骨折対応の運動であり、GBSでは過負荷に注意が必要。誤り。
2.筋萎縮性側索硬化症〈ALS〉 重錘を装着した歩行練習:過負荷が筋力低下を悪化させるため、誤り。
3.ジストニア 筋電図バイオフィードバック:筋収縮の認識と抑制を目的に有効。正解。
4.重症筋無力症 漸増抵抗運動:易疲労性により禁忌。誤り。
5.多発性硬化症 交代浴:熱刺激が悪化を招くため誤り。
覚えるポイント
ジストニアでは「筋電図で自分の筋肉の動きを確認する」ことで、無意識の収縮をコントロールできる。これは、患者が自らの身体の反応に意識を持つことで、行動改善につながる。他の疾患では、負荷の大きさや病態の性質に応じた「禁忌」や「適応性の欠如」が判断の鍵となる。