112PM007|第112回 保健師国家試験 過去問
Aさん(23歳、男性、留学生)は1人で暮らしている。奨学金の給付を受けており、他に収入はない。来日後、咳が続くため日本語学校の先生に付き添われて医療機関を受診した。診察の結果、感染性の肺結核と診断され、入院勧告が行われた。Aさんは「入院中の医療費は高いですか」と保健師に尋ねた。Aさんは国民健康保険に加入している。保健師がAさんに説明する感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律〈感染症法〉に基づく公費負担制度の内容で正しいのはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
感染性結核の入院勧告・措置に伴う医療は公費負担の対象となり、世帯の市町村民税所得割額によって患者負担の有無が決まる。
解説
感染症法第37条に基づく入院勧告を受けた結核患者の入院医療では、医療保険を先に適用し、残る対象医療費を公費で負担する。患者と同一生計の世帯員の市町村民税所得割額の合計が年額56万4,000円以下であれば、公費負担の対象となる入院医療費の自己負担は0円である。Aさんは一人暮らしで、奨学金以外の収入がないため、本事例では自己負担なしと説明できる。合計額が年額56万4,000円を超える世帯では月額2万円を上限に負担が生じ得るが、総医療費の5%、10%、30%を機械的に掛ける定率負担ではない。食事療養費や公費対象外の費用は個別に確認する。
選択肢の確認
1.「入院医療費の自己負担はありません」:本事例の世帯と所得の状況では、公費負担の対象となる入院医療費の自己負担は生じない。
2.「入院医療費総額の5%をAさんが負担します」:総額の5%という一律の定率負担制度ではない。
3.「入院医療費総額の10%をAさんが負担します」:年齢による1割負担をそのまま適用する説明ではなく、公費制度を考慮する。
4.「入院医療費総額の30%をAさんが負担します」:国保の通常窓口負担3割をそのまま負担させる入院措置ではない。
覚えるポイント
入院勧告中の結核医療は「保険優先+公費」。市町村民税所得割の世帯合計が56万4,000円以下なら対象入院医療費の自己負担は0円である。