72PM22|第72回 診療放射線技師国家試験 過去問
脳卒中の急性期に撮影された頭部 MRI の拡散強調像を別に示す。 矢印の高信号が反映している病態として正しいのはどれか。

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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
急性虚血ではATP枯渇によるイオンポンプ破綻が細胞内水分を増やし、拡散制限を生むことをDWI所見に結び付けます。
解説
画像の左大脳深部に局所的なDWI高信号があり、急性期脳梗塞の拡散制限を示します。虚血でNa⁺/K⁺-ATPaseが停止すると水が細胞内へ移動し、細胞外間隙が狭くなって水分子の見かけの拡散係数ADCが低下します。これが細胞障害性浮腫です。
選択肢の確認
1
1.血液の貯留
判定:正答ではない(記述は誤り)。 急性出血は時期によって磁化率・T1・T2所見が変化しますが、この局所DWI高信号は虚血性拡散制限の分布です。
2
2.血管原性浮腫
判定:正答ではない(記述は誤り)。 血管原性浮腫は血液脳関門破綻で細胞外水分が増え、拡散は保たれるかADC上昇を示すため、急性梗塞中心と異なります。
3
3.細胞障害性〈細胞毒性〉浮腫
判定:正答(記述は正しい)。 虚血で細胞内へ水が移動し、DWI高信号かつADC低値になる細胞障害性浮腫に一致します。
4
4.脳室の拡大
判定:正答ではない(記述は誤り)。 脳室拡大は髄液空間の形態変化で、矢印のような脳実質内の局所的拡散制限にはなりません。
5
5.脳の萎縮
判定:正答ではない(記述は誤り)。 脳萎縮では脳溝と脳室がびまん性に拡大し、急性期の局所DWI高信号は説明できません。
覚えるポイント
- 急性脳梗塞=DWI高信号+ADC低値=細胞障害性浮腫です。
- 血管原性浮腫は細胞外水分増加でADCは低下しにくいです。
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