76AM37|第76回 診療放射線技師国家試験 過去問
粒子線治療用シンクロトロンのリング内でビームが進行方向に加速を受ける箇所 の数で正しいのはどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
この問題では、粒子線治療に用いられる シンクロトロンの構造を問われています。
シンクロトロンでは、粒子ビームはリング内を何周も回りながら、特定の場所に設置された 高周波加速空洞で進行方向に加速されます。
リング全体で常に加速されるのではなく、加速を受ける代表的な箇所は 1 箇所です。
解説
シンクロトロンは、陽子線や炭素線などの荷電粒子を高エネルギーまで加速する装置です。
粒子はリング状の軌道を周回します。
リング内には、次のような装置があります。
- 偏向電磁石:粒子の進行方向を曲げてリング軌道に保つ
- 四極電磁石:ビームを収束させる
- 高周波加速空洞:粒子に進行方向のエネルギーを与える
- 出射機構:必要なエネルギーのビームを治療室へ取り出す
ビームが進行方向に加速を受けるのは、主に 高周波加速空洞を通過するときです。
粒子はリングを何周もするため、同じ加速空洞を繰り返し通過し、そのたびに少しずつエネルギーを得ます。
したがって、リング内で進行方向に加速を受ける箇所の数は 1 と考えます。
ひっかけポイント
シンクロトロンでは粒子が何周も回るため、何度も加速されます。
しかし、「加速を受ける箇所」は高周波加速空洞の場所を指すため、答えは 1 箇所です。
選択肢の確認
1.誤り。
シンクロトロンでは、高周波加速空洞でビームにエネルギーを与えます。加速箇所が 0 では、ビームエネルギーを上げられません。
2.正しい。
粒子線治療用シンクロトロンでは、リング内の高周波加速空洞で進行方向に加速を受けます。代表的には 1 箇所です。
3.誤り。
リング内には複数の電磁石がありますが、それらは主に偏向や収束のための装置です。進行方向に加速を受ける箇所が 2 箇所というわけではありません。
4.誤り。
3 箇所で進行方向に加速されるという構造ではありません。ビームを曲げる磁石や収束する磁石と、加速空洞を区別します。
5.誤り。
5 箇所で加速を受けるわけではありません。粒子が同じ加速空洞を繰り返し通過してエネルギーを増していく点がシンクロトロンの特徴です。
覚えるポイント
- シンクロトロンでは、粒子はリング内を周回します。
- 進行方向に加速を与えるのは 高周波加速空洞です。
- 偏向電磁石はビームを曲げ、四極電磁石はビームを収束します。
- 粒子は同じ加速空洞を何度も通過してエネルギーを上げます。
- 国家試験では、シンクロトロンの加速箇所は 1 箇所と覚えます。