77AM70|第77回 診療放射線技師国家試験 過去問
高純度 Ge 半導体検出器の基本構成に含まれないのはどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
この問題では、高純度 Ge〈HPGe〉半導体検出器の基本構成が問われています。
高純度 Ge 半導体検出器は、半導体内で発生した電荷を直接収集して信号にします。
そのため、光電子増倍管は基本構成に含まれません。
光電子増倍管は、主にシンチレーション検出器でシンチレーション光を電気信号に変換するために用いられます。
解説
高純度 Ge 半導体検出器は、γ 線スペクトロメトリで重要な検出器です。
Ge 結晶内で放射線が相互作用すると、電子と正孔の対が生成されます。
これらの電荷を電場で収集し、電気信号として取り出します。
HPGe 検出器の基本構成には、次のようなものが含まれます。
- Ge 半導体結晶
- 高圧電源
- 前置増幅器
- 線形増幅器
- 多重波高分析器
- 冷却装置
HPGe 検出器は、エネルギー分解能が非常に高いため、γ 線のエネルギースペクトル測定に適しています。
一方、光電子増倍管は、NaI(Tl)シンチレーション検出器などで、光を電子に変換して増幅する装置です。
HPGe 検出器はシンチレーション光を使う検出器ではないため、光電子増倍管は基本構成に含まれません。
ひっかけポイント
NaI(Tl)シンチレーション検出器では光電子増倍管が必要です。
しかし、高純度 Ge 半導体検出器では、放射線で生じた電荷を直接収集するため、光電子増倍管は不要です。
信号処理の流れ
HPGe 検出器では、信号はおおむね次のように処理されます。
- 放射線が Ge 結晶内で相互作用する。
- 電子・正孔対が生成される。
- 高電圧により電荷が収集される。
- 前置増幅器で電荷信号を電圧信号に変換する。
- 線形増幅器で信号を整形・増幅する。
- 多重波高分析器で波高をエネルギースペクトルとして解析する。
選択肢の確認
1.誤り。
高圧電源は、Ge 結晶内に電場を作り、生成した電子・正孔対を収集するために必要です。
HPGe 検出器の基本構成に含まれます。
2.誤り。
線形増幅器は、前置増幅器からの信号を整形・増幅するために用いられます。
HPGe 検出器の測定系に含まれます。
3.誤り。
前置増幅器は、検出器からの微小な電荷信号を扱うために必要です。
HPGe 検出器の基本的な信号処理系に含まれます。
4.正しい。
光電子増倍管は、シンチレーション検出器で発生した光を電気信号に変換・増幅する装置です。
HPGe 検出器は半導体内で発生した電荷を直接検出するため、光電子増倍管は基本構成に含まれません。
5.誤り。
多重波高分析器は、信号の波高を分析し、γ 線エネルギースペクトルを得るために用いられます。
HPGe 検出器の測定系に含まれます。
覚えるポイント
- HPGe 検出器 = 半導体検出器。
- Ge 結晶内で発生した電子・正孔対を直接収集する。
- 高圧電源、前置増幅器、線形増幅器、多重波高分析器が基本構成に含まれる。
- 光電子増倍管はシンチレーション検出器で用いる。
- HPGe は高いエネルギー分解能をもつ。