77AM71|第77回 診療放射線技師国家試験 過去問
X 線の半価層測定で正しいのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
この問題では、**X 線の半価層〈HVL:half value layer〉**の測定法と意味が問われています。
半価層とは、X 線の線量または空気カーマを半分に減弱させるのに必要な吸収体の厚さです。
X 線半価層の測定では、線量を正確に測定する必要があるため、電離箱線量計が適しています。
解説
X 線は連続エネルギー分布をもつため、単一エネルギーの光子線とは異なり、吸収体を通過するにつれて線質が変化します。
低エネルギー成分は吸収されやすいため、吸収体を通過した後の X 線は高エネルギー成分の割合が増えます。
これを**線質硬化〈ビームハードニング〉**といいます。
半価層測定では、Al や Cu などの吸収体を段階的に挿入し、線量が初期値の 1/2 になる厚さを求めます。
このとき、線量測定にはエネルギー依存性が比較的小さく、線量測定に適した電離箱線量計を用います。
ひっかけポイント
半価層は「線質を評価する指標」です。
管電圧、総ろ過、付加フィルタ、ターゲット材などによって変化します。
管電圧に関係しないわけではありません。
第 1 半価層と第 2 半価層
連続 X 線では、吸収体を通過するほど低エネルギー成分が減り、線質が硬くなります。
そのため、最初に線量を半分にする厚さである第 1 半価層よりも、さらに半分にするための第 2 半価層の方が大きくなります。
- 第 1 半価層:初期線量を 1/2 にする厚さ
- 第 2 半価層:1/2 になった線量をさらに 1/4 にするための追加厚さ
- 連続 X 線では、一般に 第 2 半価層 > 第 1 半価層
選択肢の確認
1.誤り。
半価層測定は、実効波長で補正する操作ではありません。
半価層から実効エネルギーや線質を評価することはありますが、「実効波長によって補正する」は適切ではありません。
2.誤り。
半価層は管電圧によって変化します。
管電圧が高くなると X 線のエネルギーが高くなり、一般に透過力が増して半価層は大きくなります。
3.正しい。
X 線の半価層測定では、線量または空気カーマを正確に測定する必要があります。
そのため、線量測定には電離箱線量計が適しています。
4.誤り。
実効エネルギーは、最大エネルギーで除して算出するものではありません。
実効エネルギーは、測定した半価層と同じ減弱を示す単色 X 線のエネルギーとして求めます。
5.誤り。
連続エネルギー分布をもつ X 線では、吸収体通過により線質硬化が起こります。
そのため、一般に第 1 半価層より第 2 半価層の方が大きくなります。
「第 2 半価層より第 1 半価層が大きい」は逆です。
覚えるポイント
- 半価層 = 線量を半分にする吸収体厚。
- 半価層は X 線の線質評価に用いられる。
- 半価層測定の線量測定には電離箱線量計が適する。
- 管電圧が高いほど、一般に半価層は大きくなる。
- 連続 X 線では線質硬化により、一般に 第 2 半価層 > 第 1 半価層。