78AM39第78回 診療放射線技師国家試験 過去問

医療安全管理学医療機器および器具の安全管理医療機器の安全な使用

MRI における安全性で正しいのはどれか。

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正解: 4

正答

4.導電性ワイヤーを内在したカテーテルは、発熱の原因となる。

問題のポイント

MRIでは、強い静磁場、傾斜磁場、RFパルスを使用します。
そのため、金属の吸着、発熱、末梢神経刺激、騒音、体内デバイスの誤作動などに注意が必要です。

本問では、MRI検査中に生じる発熱の原因と、安全管理の基本を理解しているかが問われています。

なぜ4が正しいか

導電性ワイヤーを内在したカテーテルやリード線などは、MRI中のRFパルスによって誘導電流が生じることがあります。

誘導電流が発生すると、ワイヤーやその周囲で局所的な発熱が起こり、熱傷の原因になります。
特に、体内に長い導電性構造物がある場合や、ループ状になっている場合は注意が必要です。

したがって、4.導電性ワイヤーを内在したカテーテルは、発熱の原因となる、が正しいです。

他の選択肢との区別

1.緊急時の救命処置は検査室内で行う。
誤りです。
MRI検査室内には強い静磁場があるため、一般の救急カート、酸素ボンベ、除細動器などを持ち込むと吸着事故の危険があります。
緊急時は、原則として患者をMRI検査室外へ搬出し、安全な場所で救命処置を行います。

2.人体の発熱は主に傾斜磁場によって生じる。
誤りです。
MRIでの人体の発熱は、主にRFパルスによる高周波エネルギー吸収によって生じます。
この発熱の指標がSAR〈specific absorption rate:比吸収率〉です。
傾斜磁場は主に末梢神経刺激や騒音に関係します。

3.胎児や乳児に対する安全性は確立されている。
誤りです。
MRIは電離放射線を用いない検査ですが、胎児や乳児に対して「安全性が完全に確立されている」とは言い切れません。
検査の必要性、撮像条件、妊娠週数、鎮静の有無などを慎重に判断します。

4.導電性ワイヤーを内在したカテーテルは、発熱の原因となる。
正しいです。
導電性ワイヤーやリード線では、RFによる誘導電流が発生し、局所発熱や熱傷の原因になることがあります。

5.条件つきMRI対応ペースメーカは、撮影条件を遵守すればすべての施設で検査が可能である。
誤りです。
条件つきMRI対応ペースメーカであっても、装置条件、撮像条件、デバイス設定、患者監視、循環器医や臨床工学技士との連携などが必要です。
条件を満たす施設・体制でのみ検査が可能であり、すべての施設で可能というわけではありません。

覚えるポイント

MRI安全管理では、次のように整理します。

  • RFパルス:発熱、SAR上昇
  • 傾斜磁場:末梢神経刺激、騒音
  • 静磁場:金属吸着、体内金属・デバイスへの影響
  • 導電性ワイヤー:誘導電流による発熱
  • 緊急時:原則としてMRI室外へ搬出して対応

本問では、導電性ワイヤーを内在したカテーテルが発熱の原因となるため、正答は4です。

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