78AM71第78回 診療放射線技師国家試験 過去問

理工学・放射線科学放射線計測技術線量計測

照射線量が 2.0 × 10-4 C/kg のとき、空気カーマ[Gy]に最も近いのはどれか。 ただし、空気の W 値を 34 eV、電気素量を 1.6 × 10-19 C、 1 eV=1.6 × 10-19 J とする。

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正解: 4

正答

4.6.8 × 10⁻³

問題のポイント

照射線量 X は、空気中で発生した電荷量を空気の質量で割った量です。

単位は C/kg です。

一方、空気カーマは、空気1 kgあたりに荷電粒子へ転移された運動エネルギーを表します。
単位は Gy、つまり J/kg です。

本問では、照射線量 C/kg を、W値を用いて J/kg に変換します。

W値とは

W値とは、空気中で1組のイオン対を作るのに必要な平均エネルギーです。

本問では、

W = 34 eV

と与えられています。

1個のイオン対を作ると、電気素量 e = 1.6 × 10⁻¹⁹ C の電荷が生じます。

したがって、1 C の電荷を作るのに必要なエネルギーは、

W / e

で表されます。

W/eを求める

W = 34 eV です。

1 eV = 1.6 × 10⁻¹⁹ J なので、

W = 34 × 1.6 × 10⁻¹⁹ J

これを電気素量 e = 1.6 × 10⁻¹⁹ C で割ると、

W/e = (34 × 1.6 × 10⁻¹⁹ J) / (1.6 × 10⁻¹⁹ C)

1.6 × 10⁻¹⁹ が約分されるので、

W/e = 34 J/C

となります。

空気カーマを求める

照射線量は、

X = 2.0 × 10⁻⁴ C/kg

です。

空気カーマ K は、

K = X × W/e

で求められます。

したがって、

K = 2.0 × 10⁻⁴ × 34

K = 68 × 10⁻⁴

K = 6.8 × 10⁻³ J/kg

1 Gy = 1 J/kg なので、

K = 6.8 × 10⁻³ Gy

となります。

他の選択肢との区別

1.1.7 × 10⁻⁴⁰
誤りです。
eV、J、Cの指数を誤って処理した場合に出やすい極端に小さい値です。

2.5.9 × 10⁻⁶
誤りです。
W/eの扱いが逆になると近い桁の誤答になります。
本問では W/e = 34 J/C を掛けます。

3.1.1 × 10⁻³
誤りです。
計算値より小さいです。

4.6.8 × 10⁻³
正しいです。
2.0 × 10⁻⁴ C/kg × 34 J/C = 6.8 × 10⁻³ Gy です。

5.4.3 × 10¹⁶
誤りです。
電気素量で割る操作を誤ると極端に大きい値になります。

覚えるポイント

照射線量 X から空気カーマ K を求めるときは、

K = X × W/e

を使います。

空気のW値が34 eVのとき、

W/e = 34 J/C

と考えると計算が速くなります。

本問では、

K = 2.0 × 10⁻⁴ × 34 = 6.8 × 10⁻³ Gy

となるため、正答は4です。

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