78PM71第78回 診療放射線技師国家試験 過去問

理工学・放射線科学放射線計測装置放射線検出器の構造と特性

蛍光ガラス線量計で正しいのはどれか。

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正解: 4

正答

4.線量率依存性は電離箱より小さい。

この問題のポイント

蛍光ガラス線量計は、放射線を受けたガラスに紫外線を当てると蛍光を発する性質を利用して、積算線量を測定する線量計です。

ポイントは次の3つです。

  • 蛍光ガラス線量計は ラジオフォトルミネセンス〈RPL〉 を利用する
  • 主に 積算線量 の測定に用いる
  • フェーディングが小さく、繰り返し読み取りができる

この問題では、蛍光ガラス線量計の特徴として正しい
「線量率依存性は電離箱より小さい」
を選びます。

解説

蛍光ガラス線量計では、放射線を受けたガラス内部に発光中心が作られます。
その後、紫外線レーザーなどを照射すると、放射線量に応じた蛍光を発します。

この蛍光を読み取ることで、受けた放射線の量を評価します。

蛍光ガラス線量計は、リアルタイムに線量率を測る装置ではなく、一定時間に受けた線量をあとから読み取る 受動型の積算線量計 です。

電離箱は線量測定の基準として重要ですが、測定条件によってはイオン再結合などの影響を受け、線量率や線量/パルスの補正が問題になることがあります。
一方、蛍光ガラス線量計は積算線量計として用いられ、線量率依存性が比較的小さい特徴があります。

したがって、正しい記述は
4.線量率依存性は電離箱より小さい。
です。

選択肢の確認

1.線量率の測定に適している。
誤りです。
蛍光ガラス線量計は、線量率をリアルタイムに測る装置ではありません。
一定期間に受けた放射線量をあとから読み取る 積算線量測定 に適しています。
線量率をその場で測るには、電離箱式サーベイメータなどの能動型線量計が適しています。

2.ホウケイ酸ガラスを用いる。
誤りです。
蛍光ガラス線量計では、一般に銀活性リン酸塩ガラスなどが用いられます。
ホウケイ酸ガラスを用いる、という説明は蛍光ガラス線量計の代表的な特徴としては不適切です。

3.光刺激ルミネセンスを利用する。
誤りです。
光刺激ルミネセンス〈OSL〉を利用するのは、OSL線量計です。
蛍光ガラス線量計は、光刺激ルミネセンスではなく、ラジオフォトルミネセンス〈RPL〉 を利用します。

4.線量率依存性は電離箱より小さい。
正しいです。
蛍光ガラス線量計は、積算線量計として線量率依存性が小さい特徴があります。
電離箱では、線量率やパルス線量の条件によってイオン再結合などの補正が問題になることがあります。
そのため、本問ではこの記述が正答です。

5.フェーディングはTLDより大きい。
誤りです。
フェーディングとは、照射後に時間が経つことで信号が減少する現象です。
蛍光ガラス線量計は、発光中心が比較的安定しており、TLDよりフェーディングが小さいことが特徴です。
したがって、「TLDより大きい」は逆の説明です。

蛍光ガラス線量計の特徴

蛍光ガラス線量計は、次のように整理します。

  • 原理:ラジオフォトルミネセンス〈RPL〉
  • 用途:積算線量測定
  • 読み取り:紫外線レーザーなどで蛍光を読み取る
  • 特徴:フェーディングが小さい
  • 特徴:繰り返し読み取りが可能
  • 特徴:線量率依存性が小さい
  • 材料:銀活性リン酸塩ガラスなど

間違えやすいポイント

蛍光ガラス線量計、TLD、OSL線量計は混同しやすいです。

  • 蛍光ガラス線量計:RPLを利用
  • TLD:熱ルミネセンスを利用
  • OSL線量計:光刺激ルミネセンスを利用

つまり、
蛍光ガラス線量計 = RPL
と覚えると整理しやすくなります。

この問題では、蛍光ガラス線量計の特徴として正しいものを選ぶため、正しい選択肢は
4.線量率依存性は電離箱より小さい。
です。

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