78PM70第78回 診療放射線技師国家試験 過去問

理工学・放射線科学放射線計測装置放射線検出器の構造と特性

シンチレーション検出器で正しいのはどれか。2 つ選べ。

2つ選択
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正解: 1・5

正答

1.気体シンチレータには希ガスが利用される。
5.NaI(Tl)シンチレータのエネルギー分解能は高純度Ge半導体検出器より低い。

この問題のポイント

シンチレーション検出器の種類と特徴を問う問題です。

シンチレータには、主に次のような種類があります。

  • 気体シンチレータ
  • 液体シンチレータ
  • 有機シンチレータ
  • 無機シンチレータ

この問題では、正しい選択肢は 1と5 です。

解説

シンチレーション検出器は、放射線が物質にエネルギーを与えたときに発生する光を利用して放射線を検出します。

気体シンチレータには、ArやXeなどの希ガスが利用されます。
したがって、選択肢1は正しいです。

また、NaI(Tl)シンチレータはγ線測定に広く用いられる代表的な無機シンチレータです。
検出効率が高く、取り扱いやすいという利点があります。

ただし、エネルギー分解能は高純度Ge半導体検出器より劣ります。
高純度Ge半導体検出器は、γ線スペクトルを高いエネルギー分解能で測定できる検出器です。

したがって、NaI(Tl)のエネルギー分解能は高純度Ge半導体検出器より低い、という選択肢5は正しいです。

選択肢の確認

1.気体シンチレータには希ガスが利用される。
正しいです。
気体シンチレータには、希ガスが利用されます。
ArやXeなどが代表です。

2.液体シンチレータはγ線の測定に適している。
誤りです。
液体シンチレータは、β線などの測定に用いられることが多いです。
γ線測定には、NaI(Tl)などの無機シンチレータや半導体検出器が適しています。
液体シンチレータをγ線測定に最も適したものとして扱うのは不適切です。

3.アントラセンはγ線のエネルギースペクトル測定に適している。
誤りです。
アントラセンは有機シンチレータの一種です。
有機シンチレータは応答が速く、荷電粒子やβ線測定などに用いられますが、γ線のエネルギースペクトル測定にはNaI(Tl)や高純度Ge半導体検出器の方が適しています。

4.無機シンチレータの蛍光減衰時間は有機シンチレータより短い。
誤りです。
一般に、有機シンチレータは蛍光減衰時間が短く、応答が速い特徴があります。
無機シンチレータは有機シンチレータより減衰時間が長いものが多いです。
したがって、選択肢は逆です。

5.NaI(Tl)シンチレータのエネルギー分解能は高純度Ge半導体検出器より低い。
正しいです。
NaI(Tl)はγ線検出に広く用いられますが、エネルギー分解能は高純度Ge半導体検出器より低いです。
高精度なγ線スペクトル測定では、高純度Ge半導体検出器が優れています。

覚えるポイント

シンチレーション検出器は、用途と特徴で整理します。

  • 気体シンチレータ:希ガスを利用
  • 液体シンチレータ:β線などの測定に用いられる
  • 有機シンチレータ:応答が速く、蛍光減衰時間が短い
  • 無機シンチレータ:γ線測定に有用、NaI(Tl)が代表
  • NaI(Tl):検出効率は高いが、エネルギー分解能はGeより低い
  • 高純度Ge半導体検出器:γ線スペクトル測定のエネルギー分解能が高い

この問題は2つ選ぶ問題です。
正しい選択肢は、
1.気体シンチレータには希ガスが利用される。
5.NaI(Tl)シンチレータのエネルギー分解能は高純度Ge半導体検出器より低い。
です。

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