36PM172第36回 管理栄養士国家試験 過去問

応用力試験第36回午後・問171〜200

次の文を読み「171」、「172」、「173」に答えよ。 K 市の子育て世代包括支援センターに勤務する管理栄養士である。 保健師から、妊婦A さんが胎児の成長に必要な栄養が摂れているか心配しているので、相談にのってほしいと言われた。 A さんは、18 歳、妊娠8 週目、初産婦。未婚、一人暮らし、接客業、年収180 万円。 身長160 cm、体重55 kg、妊娠前体重54 kg、喫煙習慣なし。飲酒習慣なし。つわりの症状はない。 さらに、妊娠中期に向けて優先すべきアドバイスである。 最も適切なのはどれか。1 つ選べ。

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

妊娠8週のAさん(18歳、未婚・一人暮らし、年収180万円)に対して、妊娠中期に向けて「優先すべき」アドバイスを選ぶ事例問題です。妊娠中期のエネルギー付加量の増加と、Aさんの食事の課題・生活状況(経済状況を含む)を結びつけて考えることがポイントです。

解説

Aさんの現在の食事は、主食・主菜・副菜がそろい、エネルギーもほぼ足りています。ただし、朝食は牛乳200mLのみで、主食を欠いています。

妊娠中期になると、エネルギー付加量はプラス250kcalへと大きく増えます。現状のままでは中期に必要なエネルギーが不足するおそれがあるため、朝食に主食を加えてエネルギー量を増やすことが、妊娠中期に向けて最も優先すべきアドバイスです。ごはんやパンなどの主食は安価で取り入れやすく、年収180万円という経済状況のAさんでも無理なく実行できる現実的な提案です。

葉酸は、神経管閉鎖障害のリスク低減のために妊娠前から妊娠初期にかけて重要であり、現在8週のAさんに不要という意味ではありません。ただし、設問は「妊娠中期に向けて優先すること」を尋ねています。中期に増えるエネルギーを補い、現に牛乳だけとなっている朝食を改善する選択肢3の方が、事例の課題へ直接対応しています。

選択肢の確認

1.葉酸のサプリメントを摂取しましょう。
適切でない。妊娠初期の葉酸摂取は重要ですが、この設問が問う「妊娠中期に向けた優先課題」への対応としては、朝食に主食を加えて増加するエネルギー必要量を満たす方が優先されます。

2.間食に果物を食べましょう。
適切でない。果物を加えること自体は望ましいものの、中期に向けて増えるエネルギー必要量への対応としては優先度が低く、経済的負担も考慮すると最優先の提案ではありません。

3.朝食に主食も食べましょう。
最も適切。朝食が牛乳のみで主食を欠いていることがAさんの食事の明確な課題です。妊娠中期はエネルギー付加量がプラス250kcalに増えるため、朝食に主食を加えてエネルギーを確保することが、安価で実行しやすい優先度の高いアドバイスです。

4.夜の間食はやめましょう。
適切でない。妊娠前のBMIは約21で普通体重であり、体重増加も過剰ではありません。中期に向けてはむしろエネルギーを増やす必要があり、間食を禁止する指導は優先されません。禁止型の指導は本人の負担にもなります。

覚えるポイント

  • 妊娠期のエネルギー付加量は、初期プラス50kcal、中期プラス250kcal、後期プラス450kcal。
  • 葉酸サプリメント(400マイクログラム)は妊娠前から妊娠初期に重要(神経管閉鎖障害の予防)。
  • 事例問題のアドバイスは、対象者の課題(朝食に主食がない)と生活・経済状況に合った、実行可能性の高いものを優先する。

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