111PM010|第111回 看護師国家試験 過去問

指定訪問看護ステーションには常勤換算で( )人以上の看護職員を配置することが定められている。( )に入るのはどれか。

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正解: 4

正答

4.2.5

この問題のポイント

訪問看護ステーションが指定を受けるための人員基準を問う知識問題です。手がかりは「常勤換算」という言葉で、職員の人数ではなく勤務時間の合計で常勤何人分かを数えます。看護職員は常勤換算で2.5人以上、そのうち1人以上は常勤という基準を思い出せるかが鍵です。管理者の要件や理学療法士等の配置とあわせて整理しておくと、周辺の問題にも対応できます。

解説

訪問看護ステーションの位置づけ

訪問看護ステーションは、主治医の指示のもとで、居宅で療養する人を看護職員などが訪問し、療養上の世話や診療の補助を行う事業所です。介護保険法に基づく訪問看護と、健康保険法などの医療保険各法に基づく訪問看護の両方の枠組みで運営されます。それぞれの省令で人員・運営の基準が定められており、看護職員の配置基準はどちらの制度でも同じ数値です。

人員基準の要点

  • 看護職員(保健師、看護師、准看護師など):常勤換算方法で2.5人以上配置します。このうち1人以上は常勤でなければなりません。
  • 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士:事業所の実情に応じた適当数を置きます。配置は必須ではありません。
  • 管理者:専らその職務に従事する常勤の管理者を置きます。管理者は原則として保健師または看護師でなければならず、准看護師は含まれません。管理上支障がなければ、管理者が同じ事業所の看護職員として訪問に出ることも認められています。

常勤換算の考え方

常勤換算方法とは、事業所の従業者の勤務延べ時間数を、その事業所で常勤職員が勤務すべき時間数で割り、常勤の何人分にあたるかを算出する方法です。たとえば常勤の勤務時間が週40時間の事業所で考えます。常勤看護師2人(80時間)と週20時間勤務の非常勤看護師1人(20時間)がいれば、合計100時間を40時間で割って2.5となり、基準を満たします。反対に、常勤看護師が2人だけでは2.0で、基準に届きません。実人数ではなく勤務時間の合計で判断する点が重要です。

実践とのつながり

最低人数が定められているのは、小規模な事業所でも利用者宅への訪問を途切れさせない体制を確保するためと理解しておくとよいでしょう。夜間・休日の相談や緊急訪問への対応も、この体制の上に成り立ちます。一方で、看護職員の退職や休職によって常勤換算が2.5を下回ると、指定基準を満たさなくなります。そのため、人材確保は訪問看護ステーション運営上の大きな課題です。

なお、病院や診療所が行う訪問看護では、看護職員の配置は「適当数」とされ、ステーションのような数値基準はありません。また、介護保険の訪問介護事業所でも、訪問介護員等を常勤換算2.5人以上配置する基準があります。「在宅系事業所の2.5」として一緒に覚えると整理しやすくなります。

周辺知識

訪問看護の開始には主治医の訪問看護指示書が必要で、有効期間は最長6か月です。要介護認定を受けている利用者の訪問看護は、原則として介護保険から給付されます。ただし、次の場合は医療保険からの給付になります。

  • 末期の悪性腫瘍など、厚生労働大臣が定める疾病等に該当する場合
  • 急性増悪などで主治医から特別訪問看護指示書が交付された期間(14日以内)

選択肢の確認

1.1.0:常勤換算で1人分の看護職員では、基準(選択肢4)の半分にも届かず、訪問看護ステーションとしての指定は受けられません。「うち1人以上は常勤」という規定や、常勤の管理者を1人置くという規定と混同すると、この数値を選んでしまいやすいので注意が必要です。

2.1.5:常勤換算で1人半分の配置では、基準の数値に常勤換算で1人分足りません。この数値にあたる看護職員の配置基準は存在しません。たとえば常勤1人と、常勤の半分の時間勤務する非常勤1人という体制では、指定を受けることはできません。

3.2.0:常勤の看護師2人だけで開設しようとした場合がこの数値にあたり、基準にはさらに常勤換算で0.5人分(常勤の半分の勤務時間に相当)足りません。「看護師が2人いれば運営できる」と実人数で考えがちですが、勤務時間の合計で判断する点がこの問題のポイントです。

4.2.5:正答。指定訪問看護ステーションの人員基準では、看護職員を常勤換算方法でこの数値以上配置し、そのうち1人以上を常勤とすることが定められています。介護保険と医療保険のいずれの基準でも同じ数値です。

覚えるポイント

  • 訪問看護ステーションの看護職員は常勤換算2.5人以上、そのうち1人以上は常勤です。
  • 常勤換算は「勤務延べ時間数÷常勤職員が勤務すべき時間数」で求め、実人数ではなく勤務時間で判断します。
  • 管理者は原則として常勤の保健師または看護師で、准看護師は含まれません。管理上支障がなければ訪問業務との兼務も可能です。
  • 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士は実情に応じた適当数で、必置ではありません。病院・診療所が行う訪問看護では、看護職員も「適当数」です。
  • 介護保険の訪問介護事業所も、訪問介護員等を常勤換算2.5人以上配置します。在宅系事業所の数値としてまとめて覚えましょう。
  • 訪問看護には主治医の訪問看護指示書(最長6か月)が必要です。特別訪問看護指示書の期間(14日以内)は医療保険から給付されます。

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