112PM082|第112回 看護師国家試験 過去問
標準的な成長をしている正期産児の身長が出生時の約2倍になるのはどれか。
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正解: 4
正答
4.4歳
この問題のポイント
小児の身体発育のうち、身長が出生時の何倍になるのがいつかという節目を問う問題です。「正期産児」「標準的な成長」という条件があるので、早産や疾患の影響を除いた一般的な目安の数値で判断します。出生時は約50 cm、1歳で約1.5倍、4歳で約2倍という流れを押さえていれば解けます。
解説
問題文の手がかり
「正期産児」とは、在胎37週0日から41週6日に生まれた児です。早産児は出生時の体格が小さく、修正月齢で発育を評価するなど別の見方が必要になります。この問題はそうした要素を除いています。さらに「標準的な成長」とあるので、個人差ではなく教科書的な目安の値で考えます。
身長の伸び方
- 出生時:約50 cm
- 1歳:約75 cm(出生時の約1.5倍)。生後1年間で約25 cm伸び、生涯で最も伸びが大きい時期です。
- 2年目:約10 cm伸びます。その後の幼児期は、1年に約6〜7 cmずつ伸びます。
- 4歳:約100 cm(出生時の約2倍)
- 12歳前後:約150 cm(出生時の約3倍)
1歳を過ぎると伸びは緩やかになります。そのため、1.5倍の75 cmから2倍の100 cmまで、残りの約25 cmを伸ばすのに約3年かかります。これが、「1歳で1.5倍」の次の節目が「4歳で2倍」になる理由です。
体重・頭囲との比較
体重は身長より早いペースで倍数が増えます。出生時の約3 kgが、生後3〜4か月で約2倍(約6 kg)、1歳で約3倍(約9 kg)になります。同じ1歳でも「身長は1.5倍、体重は3倍」と倍率が大きく違うので、対にして覚えると混同を防げます。
頭囲は出生時に約33 cmで、胸囲(約32 cm)よりやや大きい値です。1歳頃に頭囲と胸囲がほぼ等しくなり、その後は胸囲が上回ります。
臨床・地域での活かし方
これらの倍数は、乳幼児健診や外来で発育の様子をすばやく見積もるための目安です。実際の評価では、成長曲線に計測値を記入して確かめます。母子健康手帳に載っている成長曲線は、厚生労働省の乳幼児身体発育調査に基づいており、3〜97パーセンタイルの帯で示されています。なお、同調査では2歳未満は仰臥位、2歳以上は立位で身長を測るため、曲線は2歳の時点でわずかに段差があります。
評価で大切なのは、1回の値よりもその子なりの曲線に沿って伸びているかどうかです。帯から外れた値でも、曲線に沿って伸びていれば経過観察とすることが多くあります。反対に、それまでの曲線から下向きに外れて伸びが鈍ってきた場合は、次のような原因を考えて評価につなげます。
- 栄養不足
- 慢性疾患
- 内分泌疾患(甲状腺機能低下症、成長ホルモン分泌不全など)
- 不適切な養育
選択肢の確認
1.生後6か月:生後半年の身長はおよそ65〜70 cmで、出生時の約1.3〜1.4倍にとどまります。この時期までに約2倍になるのは体重のほうで、生後3〜4か月で出生時の約2倍に達します。体重の節目と取り違えやすい選択肢です。
2.生後12か月:1歳の身長はおよそ75 cmで、出生時の約1.5倍です。1歳は体重が約3倍になる節目でもあります。そのため、体重の倍率を身長に当てはめたり、「1歳で2倍」と思い込んだりする誤りが起こりやすい選択肢です。
3.2歳:この時期の身長はおよそ85〜87 cmで、出生時の約1.7倍です。1歳以降は伸びが1年に10 cm前後まで緩やかになるため、この時点ではまだ2倍の約100 cmに届きません。
4.4歳:正答。この時期の身長はおよそ100 cmで、出生時の約50 cmのほぼ2倍になります。1歳(約75 cm)からの残り約25 cmを、年に6〜10 cm程度の伸びで約3年かけて獲得すると考えても、計算が合います。
5.6歳:就学前後の身長はおよそ115 cmで、出生時の約2.3倍とすでに2倍を超えています。2倍に達するのは選択肢4の時期で、その後も年に約6 cm前後ずつ伸び続けます。
覚えるポイント
- 身長:出生時約50 cm → 1歳で約1.5倍(約75 cm)→ 4歳で約2倍(約100 cm) → 12歳前後で約3倍(約150 cm)
- 体重:出生時約3 kg → 生後3〜4か月で約2倍(約6 kg)→ 1歳で約3倍(約9 kg)
- 身長の伸びは生後1年が最大(約25 cm)で、2年目は約10 cm、その後の幼児期は年6〜7 cm程度
- 頭囲は出生時約33 cmで胸囲より大きく、1歳頃に胸囲とほぼ等しくなり、以後は胸囲が上回る
- 倍数はあくまで目安です。実際の発育評価は成長曲線を使い、「その子の曲線に沿っているか」「曲線から急に外れていないか」で判断します
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