115AM026|第115回 看護師国家試験 過去問
骨格筋の収縮で正しいのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正答
4
この問題のポイント
骨格筋の収縮は「滑り説」と呼ばれるメカニズムで説明され、アクチンとミオシンのフィラメントが互いに滑り込み、重なることでサルコメアが短縮します。この過程でフィラメント自体の長さは変化せず、変化するのはその間の重なり具合です。この「フィラメントの長さは変化しない」という点が、本問の正解を導きます。
解説
骨格筋の収縮は、運動神経からアセチルコリンが放出され、筋線維に活動電位が伝わる。その電位はT管を経て筋小胞体に伝わり、細胞内にカルシウムイオンが放出される。カルシウムがトロポニンに結合し、トロポミオシンが移動してアクチンの結合部位が露出する。その後、ミオシンの頭部がアクチンに結合し、ATPの加水分解によって「首振り運動(パワーストローク)」が起こり、フィラメントが滑り込む。この結果、I帯やH帯が縮み、サルコメア全体が短縮するが、ミオシンフィラメントの長さは常に一定である。A帯の幅が変化しないことから、ミオシンフィラメントの長さは変化しないことが確認できる。
選択肢の確認
1.アクチンがATP を消費する。:誤。ATPを消費するのはミオシン頭部であり、アクチンはエネルギー消費をしない。
2.細胞外カルシウムイオンが必要である。:誤。骨格筋では細胞外Ca²⁺は必須ではない。Ca²⁺は筋小胞体から放出される。
3.筋収縮の結果、グリコゲンが蓄積される。:誤。収縮中はグリコゲンが分解されてATP生成に使われる。蓄積は起こらない。
4.ミオシンフィラメントの長さは変化しない。:正。滑り説ではフィラメント自体の長さは変化せず、重なりが変化する。
覚えるポイント
「フィラメントは滑るが縮まない」という点を押さえる。収縮はサルコメアの短縮であり、その中でA帯(ミオシン領域)が一定であることが鍵。これにより、骨格筋の収縮メカニズムを正確に理解できる。