45PM48|第45回 第2種ME技術実力検定試験 過去問
肺動脈カテーテルを用いた熱希釈法による心拍出量測定で不適切なのはどれか。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
この問題では、肺動脈カテーテルを用いた熱希釈法による心拍出量測定の手順が問われています。
熱希釈法では、一定量の冷たい、または室温の注入液を右心房側から注入し、肺動脈側で温度変化を検出します。
この温度変化のカーブから心拍出量を求めます。
重要なのは、注入液をすばやく一定量注入することです。
ゆっくり注入すると温度変化がなだらかになり、正確な測定ができません。
解説
肺動脈カテーテルは、右心系や肺動脈圧、心拍出量などを評価するために用いられるカテーテルです。
スワン・ガンツカテーテルとも呼ばれます。
熱希釈法では、カテーテルの近位側から生理食塩液などを注入します。
注入された液は右心房、右心室を通って肺動脈へ流れます。
肺動脈側にあるサーミスタで血液温度の変化を検出し、その温度変化曲線から心拍出量を計算します。
心拍出量が多い場合、注入液は速く薄まり、温度変化は小さく短くなります。
心拍出量が少ない場合、注入液の影響が長く残り、温度変化は大きく長くなります。
この測定では、注入液の量、温度、注入速度が結果に影響します。
そのため、生理食塩液はゆっくりではなく、短時間で一定に注入する必要があります。
ひっかけポイント
熱希釈法は「温度変化の波形」を利用します。
注入液をゆっくり入れると温度変化がぼやけるため、不適切です。
注入はすばやく、一定量を一定手技で行うと覚えます。
選択肢の確認
1.カテーテル内腔をヘパリン加生理食塩液で満たす。
適切です。
肺動脈カテーテルの内腔は、血液の逆流や凝固を防ぎ、圧測定ラインを開存させるために、ヘパリン加生理食塩液などで満たして管理します。したがって、この記述は不適切ではありません。
2.カテーテルを挿入する部位として大腿静脈がある。
適切です。
肺動脈カテーテルは、内頸静脈、鎖骨下静脈、大腿静脈などから挿入されます。大腿静脈は挿入部位の1つとして考えられるため、この記述は不適切ではありません。
3.バルーンの拡張に空気を用いる。
適切です。
肺動脈カテーテル先端のバルーンは、血流に乗せてカテーテルを進めたり、肺動脈楔入圧を測定したりするために用います。バルーンの拡張には、規定量の空気を用います。過膨張は血管損傷の危険があるため、容量管理が重要です。
4.圧波形でカテーテル先端位置を確認する。
適切です。
肺動脈カテーテルは、進行に伴って右房圧、右室圧、肺動脈圧、肺動脈楔入圧の波形が変化します。圧波形を確認することで、カテーテル先端の位置を判断します。
5.生理食塩液はゆっくり注入する。
正答。不適切です。
熱希釈法では、一定量の生理食塩液をすばやく注入し、肺動脈側で生じる急な温度変化を検出します。ゆっくり注入すると温度変化が広がって測定誤差が大きくなるため、不適切です。
覚えるポイント
- 熱希釈法は、注入液による血液温度変化から心拍出量を求める。
- 注入液は、右心房側から注入し、肺動脈側のサーミスタで温度変化を検出する。
- 注入液はゆっくりではなく、すばやく一定量を注入する。
- 肺動脈カテーテルの位置は、圧波形の変化で確認する。
- バルーンは規定量の空気で拡張し、過膨張を避ける。