46AM27第46回 第2種ME技術実力検定試験 過去問

Ⅰ 基礎的知識MEの基礎的知識血液浄化/血液透析・HDF

血液透析における膜を介した拡散の説明で正しいのはどれか。

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

この問題では、血液浄化療法の基本である血液透析で、物質が膜を移動するしくみのうち拡散とは何かが問われています。拡散・濾過・浸透・吸着の違いを区別できるかがポイントです。

解説

血液透析では、血液と透析液が**半透膜(ダイアライザの中空糸膜)**をはさんで流れます。このとき、いくつかの原理で物質が移動します。それぞれの違いを整理します。

  • 拡散:膜の両側の濃度差を駆動力として、溶質(尿素やクレアチニンなどの老廃物)が濃い側から薄い側へ移動する現象。
  • 濾過(限外濾過):膜の両側の圧力差を駆動力として、**溶媒(水)**と一部の溶質が移動する現象。余分な水分を除く除水に関係します。
  • 浸透:膜の両側の浸透圧差を駆動力として、**溶媒(水)**が移動する現象。
  • 吸着:物質同士の親和力で、溶質が膜や吸着材の表面にくっつく現象。血液吸着などで利用されます。

血液透析で老廃物を取り除く中心的なしくみは拡散です。血液中には尿素などの老廃物が多く、透析液にはほとんど含まれていません。この濃度差によって、溶質が血液側から透析液側へ移動します。

ひっかけポイント
「拡散=濃度差による溶質の移動」、「濾過=圧力差による水の移動」と区別します。浸透圧差で動くのは溶媒(水)であって溶質ではない点に注意します。

選択肢の確認

1.浸透圧差で溶質が移動する。
誤り。
浸透圧差で移動するのは**溶媒(水)**であり、溶質ではありません。また拡散の駆動力は浸透圧差ではなく濃度差です。

2.浸透圧差で溶媒が移動する。
誤り。
これは浸透の説明です。記述自体は浸透として正しい内容ですが、問われているのは拡散なので答えにはなりません。

3.濃度差で溶質が移動する。
正しい。
濃度差を駆動力として溶質が濃い側から薄い側へ移動するのが拡散です。血液透析で老廃物を除く中心的なしくみです。

4.濃度差で溶媒が移動する。
誤り。
溶媒(水)の移動は主に圧力差による**濾過(限外濾過)**や浸透圧差による浸透で起こります。拡散で動くのは溶質です。

5.親和力で溶質が吸着される。
誤り。
これは吸着の説明です。膜や吸着材への親和力で溶質がくっつく現象であり、拡散とは異なります。

覚えるポイント

  • 拡散=濃度差による溶質の移動。血液透析の主役。
  • 濾過(限外濾過)=圧力差による**水(溶媒)**の移動。除水に関係。
  • 浸透=浸透圧差による**水(溶媒)**の移動。
  • 吸着=親和力による溶質の付着。
  • 駆動力(濃度差・圧力差・浸透圧差・親和力)と動く対象(溶質か溶媒か)をセットで覚える。
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