26PM052|第26回 言語聴覚士国家試験 過去問
言語聴覚療法を行う上では、家族と語り合う場合と上司と打合せをする場合とで使用する語彙や文体を変えるように指導する。 この指導の背景にあるのはどれか。
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正解: 2
正答
(2)
この問題のポイント
同じ話者でも、家族との会話と上司との打合せでは場面、相手、目的が異なります。その状況的な文脈に合わせて語彙・文体を選ぶ指導です。
解説
コミュニケーションでは、発話の適切さは文法的に正しいかだけでなく、誰が誰に、どこで、何の目的で話すかによって決まります。親しい家族には省略やくだけた語尾が自然でも、職場の上司には敬語、明示的な説明、適切な話題導入が求められます。このように場面に応じて言語使用域、すなわちレジスターを切り替える能力は語用論的能力であり、その背景が文脈です。伝達手段は音声、文字、身振りなどの媒体、言語形式は音韻・語彙・統語の形、コード化は意図を記号列へ変換する過程、コード解読は受け取った記号から意味を取り出す過程を指します。
選択肢の確認
1.「伝達手段」は音声か文字かなどのチャネルを指し、相手別の文体変更そのものではないため×です。
2.「文脈」は相手・関係・場面・目的に応じた語彙選択を規定するので○です。
3.「言語形式」は選ばれる語彙や文体の形ですが、切替えの背景要因ではないため×です。
4.「コード化」は話者が内容を言語記号へ変換する過程であり×です。
5.「コード解読」は聞き手が記号を理解する過程であり×です。
覚えるポイント
語用論では「誰に・どこで・何のために」が表現を変えます。文脈に応じたレジスターや敬語の切替えとして捉えます。