Y2020M04Q28|2020年4月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問
放射線の測定などの用語に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
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正解: 1
正答
(1)
この問題のポイント
気体のW値は気体種で変わりますが、同じ気体では放射線の種類やエネルギーへの依存が小さい量です。W値は気体中の1イオン対、ε値は半導体中の1電子・正孔対を作る平均エネルギーです。GMプラトーではパルス波高が一次電離量に比例せず、時定数を長くすると指示変動が減る代わりに応答が遅くなります。
解説
W値は気体中の1イオン対、ε値は半導体中の1電子・正孔対を作る平均エネルギーです。GMプラトーではパルス波高が一次電離量に比例せず、時定数を長くすると指示変動が減る代わりに応答が遅くなります。
選択肢の確認
1.気体中で1 個のイオン対を生成するのに必要な放射線のエネルギーをG 値といい、気体の電離作用を利用した計測における重要な値である。
× 判定:正答(誤っている記述)。気体中でイオン対1個を作る平均エネルギーはW値です。G値は吸収エネルギー100 eV当たりの化学変化分子数を表すため、用語が誤りです。
2.入射放射線によって気体中に作られたイオン対のうち、電子が電界によって強く加速され、更に多くのイオン対を発生させることを気体(ガス)増幅といい、比例計数管やGM 計数管による測定に利用される。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。一次電子が強電界で加速され、二次電離を連鎖的に生じる現象が気体増幅です。比例領域とGM領域で利用されるため正しい記述です。
3.放射線計測において、測定しようとする放射線以外の、自然又は人工線源からの放射線を、バックグラウンド放射線という。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。目的線源以外の自然放射線や周囲の人工線源からの寄与をバックグラウンド放射線と呼びます。定義どおりの正しい記述です。
4.GM 計数管で放射線を計数するとき、分解時間内に入射した放射線は計数されないため、その分、計測値が減少することを数え落としという。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。GM管は放電後の分解時間内に到来した事象を別パルスとして数えられず、実測計数率が低くなる数え落としを生じます。正しい説明です。
5.半導体検出器において、放射線が半導体中で1 個の電子・正孔対を作るのに必要な平均エネルギーをε 値といい、シリコン結晶の場合は、約3.6eV である。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。ε値は半導体中に電子・正孔対1個を作る平均エネルギーで、シリコンでは約3.6 eVです。名称と数値は正しいです。
覚えるポイント
シリコンのε値は約3.6 eVです。フェーディングは受動型線量計の蓄積信号が読取り前に減衰する現象で、指針の統計的な揺らぎとは異なります。比例計数管では気体増幅後のパルス波高が一次電離量に比例するため、入射エネルギー情報を保持します。