Y2020M04Q322020年4月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問

エックス線の生体に与える影響に関する知識細胞・DNA・染色体

放射線によるDNA の損傷と修復に関する次のA からD の記述について、正しいものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。 A 放射線によるDNA 損傷には、塩基損傷とDNA鎖切断があるが、エックス線のような間接電離放射線では、塩基損傷は生じない。 B DNA 鎖切断のうち、二重らせんの片方だけが切れる1 本鎖切断の発生頻度は、両方が切れる2 本鎖切断の発生頻度より高い。 C 細胞には、DNA 損傷を修復する機能があり、修復が誤りなく行われれば、細胞は回復する。 D DNA 鎖切断のうち、2 本鎖切断はDNA 鎖の相同組換え修復により、1 本鎖切断に比べて容易に修復される。

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正解: 3

正答

(3)

この問題のポイント

X線の間接作用でも塩基損傷は生じ、1本鎖切断は2本鎖切断より高頻度です。細胞がDNA損傷を正確に修復できれば遺伝情報と増殖能を回復します。

解説

条件を満たす記述は「B,C」です。
A:誤り。低LETのX線は水由来ラジカルを介してDNA塩基の酸化・変性も起こします。間接電離放射線なら塩基損傷が生じないとする部分が誤りです。
B:正しい。放射線DNA損傷では1本鎖切断の方が2本鎖切断より高頻度に発生します。発生頻度の大小関係を正しく述べています。
C:正しい。細胞には塩基除去修復、1本鎖切断修復、相同組換などの機構があります。DNA損傷が誤りなく修復されれば、細胞は遺伝情報と増殖能を回復できるため正しい記述です。
D:誤り。2本鎖切断は両鎖の連続性が失われる損傷で、相同組換には姉妹染色分体などの相同鋳型と適切な細胞周期が必要です。1本鎖切断より容易とする比較が誤りです。

選択肢の確認

1.A,B
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Aは組合せに入れられません。低LETのX線は水由来ラジカルを介してDNA塩基の酸化・変性も起こします。間接電離放射線なら塩基損傷が生じないとする部分が誤りです。 Cは組合せに必要です。細胞には塩基除去修復、1本鎖切断修復、相同組換などの機構があります。DNA損傷が誤りなく修復されれば、細胞は遺伝情報と増殖能を回復できるため正しい記述です。

2.A,C
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Aは組合せに入れられません。低LETのX線は水由来ラジカルを介してDNA塩基の酸化・変性も起こします。間接電離放射線なら塩基損傷が生じないとする部分が誤りです。 Bは組合せに必要です。放射線DNA損傷では1本鎖切断の方が2本鎖切断より高頻度に発生します。発生頻度の大小関係を正しく述べています。

3.B,C
○ 判定:正答(記述は正しい)。Bは正しい記述です。放射線DNA損傷では1本鎖切断の方が2本鎖切断より高頻度に発生します。発生頻度の大小関係を正しく述べています。 Cは正しい記述です。細胞には塩基除去修復、1本鎖切断修復、相同組換などの機構があります。DNA損傷が誤りなく修復されれば、細胞は遺伝情報と増殖能を回復できるため正しい記述です。

4.B,D
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Dは組合せに入れられません。2本鎖切断は両鎖の連続性が失われる損傷で、相同組換には姉妹染色分体などの相同鋳型と適切な細胞周期が必要です。1本鎖切断より容易とする比較が誤りです。 Cは組合せに必要です。細胞には塩基除去修復、1本鎖切断修復、相同組換などの機構があります。DNA損傷が誤りなく修復されれば、細胞は遺伝情報と増殖能を回復できるため正しい記述です。

5.C,D
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Dは組合せに入れられません。2本鎖切断は両鎖の連続性が失われる損傷で、相同組換には姉妹染色分体などの相同鋳型と適切な細胞周期が必要です。1本鎖切断より容易とする比較が誤りです。 Bは組合せに必要です。放射線DNA損傷では1本鎖切断の方が2本鎖切断より高頻度に発生します。発生頻度の大小関係を正しく述べています。

覚えるポイント

2本鎖切断は両鎖の連続性が失われるため修復が複雑です。相同組換は正確ですが、姉妹染色分体などの相同鋳型とS/G₂期の条件が必要なので、1本鎖切断より容易とはいえません。

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